「前転はできるのに開脚前転がどうしてもできない・・・」
という子はけっこういます。
それって足を開くタイミングが合っていないのがほとんどです。
でもどうやったらタイミングが合うのか・・・。
今回は開脚前転の足を開くタイミングについて考えてみたいと思います。
最後まで読んでいただくと、回転するとつい足を開いてしまうかもしれません。
1 そもそも前転
まずは前転の解説をしたいと思います。
前転はマット運動の基本の技です。
体の前に手をついて、前に1回転します。
① 手をつく
肘をのばしたまま手のひらをマットにつけます。
腕の間に頭を入れて、おへそを見ましょう。
② 首を丸めて倒れる
おへそをのぞきこむように、首を丸めて倒れます。
頭のてっぺんがマットにつくと、背中から「バタン」と倒れてしまうので注意が必要です。
③ 回転する
背中を丸めたまま転がります。
頭の後ろ、首、背中の順でマットにつけます。
目線はずっとおへそです。
④ いきおいをつける
腰、おしり、足の順でマットにつけます。
体を丸くして転がると、勢いがつきます。
⑤ 起き上がる
回転した勢いでおしりを持ち上げます。
前に体重移動をして前傾姿勢になります。
頭を足よりも前に出しましょう。
⑥ 立つ
体重を前にのせて、手を使わずに立ちあがりましょう。
腕を前に出すと腕の重みで立ちあがれます。
これが前転です。
それでは開脚前転を考えてみましょう。
2 開脚前転の足を開くタイミング
開脚前転のスタートは前転と同じです。
① 手をつく
肘を伸ばしたまま手のひらをマットにつけます。
腕の間に頭を入れて、おへそを見ましょう。
② 足を開く
首の後ろがマットについたときに足を広げます。
※ 苦手な子ほど、最初から足を開いています。(早すぎる)
※ そして苦手な子ほどマットに足がつく瞬間に開きます。(遅すぎる)
~ポイント~
首の後ろがマットについたときに足を広げると、勢いがついたまま回ることができます。
足を広げるのは一瞬の出来事です。
ゆっくり足を開いたのでは回転スピードと開脚が合いません。
③ 体を起こす
足を左右に広げたまま上半身を起こします。
両足の間、体の近くに両手をつきます。
※ 膝の間に手をつきましょう
※ 手をつく位置が体から遠いと、腕を突っ張ってしまって、立ちあがることができません。
④ 立ちあがる
頭を前に出しながら、腕の力で体を押し上げて立ちます。
※ 手よりもおでこを前に出しましょう。
これが開脚前転です。
3 まとめ
今回は開脚前転の足を開くタイミングについて考えてみました。
開脚前転が苦手という子は
○ 足を開くタイミングが早いor遅いです。
※早いというのは回転が始まった瞬間から、マットから足が離れた瞬間から足を開いています。
※遅いというのは回転が終わりかけていて、マットに足がつく瞬間に開いている子です。
どうしてそれだといけないのかというと、開くのが早いと回転力をもらうことができません。
回転力が少ないと、起き上がることができませn。
開くのが遅いと開脚した足がつっかえ棒となってしまって起き上がれなくなります。
開くタイミングは
「首の後ろがマットについた瞬間に、ものすごく素早く開く」
です。
ゆっくり開いてはいけません。
ゆっくり開いたのでは開くタイミングが遅いのと同じになってしまいます。
〇 手をつく場所
また、苦手な子は手をつくのも苦手です。
ひざの間に両手をついて頭を前に出すようにしておしりを持ち上げます。
これが体から遠いと腕が突っ張ってしまって立ち上がることができません。
このタイミングを探すために何度も何度も開脚しましょう。
以上が開脚前転の足を開くタイミングについてでした。
ただ、大人になると開脚前転をする機会は激減します。
ですが、大人になると年1回は相撲部屋入門体験をするものです。
そんなときに体験の目玉は股わりです。
股わりができないと、先輩力士による「かわいがり」が待っています。
かわいがられてぼっこぼこにされないように小学生のうちから開脚前転をできるようにしておくと良いと思います。
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