ソフトボール悲願のオリンピック2連覇から考えよう!ソフトボールが日本でメジャーな理由を学校教育とつなげて考える!ベースボール型の指導法!

体育

オリンピックではソフトボール日本代表が13年越しの2連覇を果たしました。
ソフトボールというのは比較的日本ではメジャーなスポーツですが、ヨーロッパではそうでもありません。
そのためなのかどうなのか、今回久しぶりのソフトボールオリンピック復活なのに、次のパリオリンピックでは除外種目となっています。
なぜソフトボールが日本ではメジャースポーツなのでしょうか?
それは学校教育で行うからです。
今回は学校教育で行うソフトボールについて考えていきたいと思います。

1 ソフトボール×体育の授業

「確かにソフトボールなら小学校の体育の授業でやったことある!」
という方は少なくないと思います。
ですが、実は小学校の体育の授業ではソフトボールという種目を教えることにはなっていません。
「ん?でもソフトボールやったことあるけど?」
そうなんです、お察しの通り、ソフトボールという教材を使って体育の授業をしているだけなんです。
小学校でバスケットボールという種目を教えるのではなく、ゴール型というものを教えるのにバスケットボールという教材を使います。
小学校でソフトバレーボールという種目を教えるのではなく、ネット型というものを教えるのにソフトバレーボールという教材を使います。
それと同じことなのです。
では、ソフトボールというのはいったいなんなのでしょうか?
そう、それは「ベースボール型」というものです。
そのままな気がしますね。
ベースボール型について詳しく解説していきたいと思います。

2 ベースボール型

ゴール型、ネット型、ベースボール型というのはおなじみの文部科学省が出している学習指導要領では「E ボール運動」の中の一つとなっています。

 

 

そんな学習指導要領には

ベースボール型では、その行い方を理解するとともに、静止したボールやゆっくりとした速さで投げられたボールを打つ攻撃や、捕球したり送球したりする守備などのボール操作と、チームとして守備の隊形をとったり走塁したりするボールを持たないときの動きによって、攻守交代が繰り返し行える簡易化されたゲームをすること。
文部科学省 小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 体育編

と書かれています。
簡単に言うとベースボール型で教えるべきは

① ボールを打つ攻撃
② 捕球したり送球したりする守備などのボール操作
③ ボールを持たない動き(チームとしての守備や走塁)
④ 攻守交代が繰り返し行える

4つとなっています。
他のゴール型やネット型と比べると、比較的そのままのやり方を教えるというものに近くなっています。
つまり、ゴール型やネット型はかなり柔軟にルールや場を変更しやすいのですが、ベールボール型というのはあまり自由度がないものとなっています。
では例えばベースボール型というのはどんな教材が存在するのでしょうか。
「ソフトボール、野球、ティーボール」
ベースボール型ではメジャーな教材となっています。
では、どのように教えればいいのでしょうか。

3 ベースボール型指導

具体的にはどのように指導していけばいいのでしょうか。
ベースボール型は自由度が低いとはいっても、ルールの変更のしようはたくさんあります。
押さえておくべき上記の4つのポイントから考えていきたいと思います。

① ボールを打つ攻撃

小学校体育段階だと、バットにボールが当たらないので、三振続出ということになりそうなので、ピッチャーは味方が打ちやすいように投げるという方法もできます。
あくまで打ったボールを守備してアウトにするという方法です。
そういった工夫をすることによってボールを打つということがクリアできます。
また、ティーボールなどは支柱にボールをセットして打つのでそもそもピッチャーという概念がありません。
ボールを柔らかくしてテニスラケットのようなもので打つという方法もあります。

② 捕球したり送球したりする守備などのボール操作

野球やソフトボールであれば1塁、2塁、3塁、ホームベースとダイヤモンド型ですが、三角ベースにして1塁、2塁、ホームベースという方法でも良いと思います。
そうすることで捕球するための選択肢が減り、投げやすくなります。
下記の画像をご覧ください。


本来の野球やソフトボールでしたら、打球を捕球したら各塁に送球してアウトにします。
ですが、捕球したあとにの中にボールを入れたらアウトというルールに変えてしまいます。
しかも「送球」という点を考えると、相手が打ったと同時に捕球者にとって一番近いに誰かが移動し、捕球者はの中にいる味方に送球します。

こうすることで捕球と送球を両方行うことができます。

③ ボールを持たない動き(チームとしての守備や走塁)

このボールを持たない動きというのは上記で説明したように「捕球者に一番近い○に移動した子」のことです。
この「移動する」という動きが状況判断という点で大切なことなのです。
このルールを採用すると、バッターがいる段階では塁には誰もいません。
そのため盗塁という概念がなくなります。
アウトにされるまでに1塁まで行ったら1点、2塁まで行ったら2点、3塁まで言ったら3点、ホームまで帰ってきたら4点となります。
走塁は打ったらとにかく走るということを意識して塁を回ることになります。

④ 攻守交代が繰り返し行える

小学校段階だとそもそもアウトにすることが困難なので、攻守交代がないまま時間が終わってしまうということはよくあります。
そのため、本来ならば3アウトのところを2アウトにするという方法もあります。
ですが、私がおすすめしたいのはそのまま3アウトです。
捕球して塁でアウトにするというルールではなく、○でアウトにするという方法なので、比較的3アウトにしやすいのです。
また、それでもアウトにならない場合には敵の打順が1周したら交代ということにします。
そうすることでスピーディにゲームを進めることができます。
4回~5回のゲームをすることができます。
そもそも野球やソフトボールのルールを知らずに、攻撃側で打ったあとに3塁へ向かって走ってしまう子もいます。
そこはちゃんと丁寧に教えてあげましょう。
ですが、あくまで野球やソフトボールではなくベースボール型なので、ベースボール型としてのルールを教えてあげるのがいいと思います。

4 まとめ

今回は日本で悲願のオリンピック2連覇ソフトボールを見て、学校教育とのつながりについて考えてみました。
ヨーロッパではあまりメジャーとは言えない野球やソフトボールが、どうして日本ではメジャースポーツなのでしょうか。
それは学校教育で扱っているからです。
ですが、小学校では野球やソフトボールという種目は教えません。
ベースボール型というものを教えています。
文部科学省が出している学習指導要領には

ベースボール型では、その行い方を理解するとともに、静止したボールやゆっくりとした速さで投げられたボールを打つ攻撃や、捕球したり送球したりする守備などのボール操作と、チームとして守備の隊形をとったり走塁したりするボールを持たないときの動きによって、攻守交代が繰り返し行える簡易化されたゲームをすること。
文部科学省 小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 体育編

と書かれています。
簡単に言うとベースボール型で教えるべきは

① ボールを打つ攻撃
② 捕球したり送球したりする守備などのボール操作
③ ボールを持たない動き(チームとしての守備や走塁)
④ 攻守交代が繰り返し行える

の4つとなっています。
どのように指導するのでしょうか。
ゴール型やネット型と同じようにルールは柔軟に変更してかまいません。

① ボールを打つ攻撃
ピッチャーは味方が打ちやすいように投げるという方法もできます。
・ボールを柔らかくしてテニスラケットのようなもので打つという方法もあります。

 

② 捕球したり送球したりする守備などのボール操作
・三角ベースにして1塁、2塁、ホームベースという方法でも良いと思います。
・捕球したあとに○の中にボールを入れたらアウトというルールに変えてしまいます。

 

③ ボールを持たない動き(チームとしての守備や走塁)
・ボールを持たない動きというのは上記で説明したように「捕球者に一番近い○に移動した子」のことです。
・この「移動する」という動きが状況判断という点で大切なことなのです。
・アウトにされるまでに1塁まで行ったら1点、2塁まで行ったら2点、3塁まで言ったら3点、ホームまで帰ってきたら4点となります。
・走塁は打ったらとにかく走るということを意識して塁を回ることになります。

 

④ 攻守交代が繰り返し行える
・攻守交代がないまま時間が終わってしまうということはよくあります。
・本来ならば3アウトのところを2アウトにするという方法もあります。
・捕球して塁でアウトにするというルールではなく、○でアウトにするという方法なので、比較的3アウトにしやすいのです。
・それでもアウトにならない場合には敵の打順が1周したら交代ということにします。

このようにルールを変更しながら子どもたちにベースボール型を教えていけば、もしかしたら8年後のロサンゼルスオリンピックで復活したときに、日本の3連覇が観られるかもしれません。
ただ、大人になるとベースボール型をする機会は激減します。
でも、空き地の近くを通りすぎると、サザエさんに出てくる中島くんに「磯野、一緒に野球しようぜ」と誘われることはよくあることです。
中島くんはあなたのことをカツオくんと勘違いしているので比較的攻守に渡って活躍してくれていると思っています。
そのために小学生のうちにベースボール型で「打つ」「捕球」「送球」とともに、「ボールを持たないときの動き」を身につけておくと野球で活躍し、中島くんが次の日に学校でかおりちゃんに活躍っぷりを話してくれると思います。
でも時々は、中島くんではなくジャイアンとスネ夫から「おい、のび太、野球にいれてやるよ」と言われるときもあります。
ジャイアンとスネ夫からはプレーに関してあまり期待されていないのであまり気負わずに野球にまざってください。
ただ、適度に打たないとジャイアンからギッタギタにされる可能性がありますので、結局ベースボール型を身につけておくことをおすすめします。

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