小学校でも中学校でも新体力テストをするけれど、あれってなんの役に立っているのかわからずにやっている子がたくさんいます。
子どもがわかっていないのはわかりますが、先生もわからずにとりあえずやっているという場合もあります。
今回は新体力テストを測定して、何に役立てていくのかについて考えていきたいと思います。
1 新体力テストってなに?
新体力テストとは文部科学省がやっている体力を測定するテストです。
子どもだけがやるイメージですが、大人の記録も存在しています。
全部で8種目あります。
「握力」「上体起こし」「長座体前屈」「反復横跳び」「20mシャトルラン」「50m走」「立ち幅跳び」「ボール投げ」
です。
記録に応じて0点~10点の配点があります。
年齢によって目標得点は違いますが、8種目の合計で自分の記録が決まります。
これはあくまで自分の体力を知るためのものであって、誰かと得点を競うものではありません。
2 新体力テストを支える基礎体力
小学校でおこなう「新体力テスト」で計測している「体力」とは、「基礎体力」のことです。
基礎体力とは、筋力や持久力、柔軟性、バランス能力といった、体を動かす際に必要な根本的な能力の総称です。
基礎体力はスポーツをするときはもちろん、普段の生活でも必要となる「基礎」となる体力であるため、この体力の向上は、子どもの発育発達を促すための土台の役割を担っています。
基礎体力は、「基礎的運動」と「機能的運動」に分けることができます。
「新体力テスト」で主に計測している部分は、この基礎的運動・機能的運動の部分にあたります。
基礎的運動
立つ・回る・ねる・バランスをとるなどの「姿勢制御運動」や、歩く・走る・跳ぶなどの「移動運動」が含まれます。
機能的運動
投げる・蹴る・打つなど、体のそれぞれの部分を連動させたり、ものに合わせたりといった、より複雑で高度な動きが含まれます。
3 体の土台作り
① まずは基礎体力から
低い姿勢を作るのに「腰を下げて低く構えよう」と指導する指導者は多いでしょう。
しかし、そもそも足首の柔軟性に乏しければその構えはできません。
その足首が曲がらない状態で仮に「腰が下がった」としても、からだのバランスが悪く、結局、次の動作につながりません。
トップアスリートも基礎体力はおろそかにはしません。
土台がしっかりしていないと、良いパーティフォーマンスが発揮できないことを知っているからです。
でも現代っ子はトップアスリートの輝かしい技や演技にばかり目を向けてしまうので、基礎体力つくりについては知らないのです。
実は見ていないところで、この基礎体力をつけるために練習前や試合前に何時間もかけて入念にトレーニングをしたり、ストレッチをしたり、ウォーミングアップをしたりしていることは珍しいことではありません。
学校の体育でも、技術にばかり目が行くと子どもたちの運動嫌い、体育嫌いに拍車がかかります。
先生が技術だけではないところを伸ばそうとしたり、評価したりしない限りは子どもたちは専門技術を伸ばそうとしてしまうのです。
② ストレスにも強くなる
基礎体力には、病気などから体を守る「防衛体力」という要素も含まれます。
基礎体力が低い場合には、気候やさまざまなストレスに対する耐性が低くなり、健康的な生活を過ごしにくくなる場合もあります。
このようなケースを予防するためにも、子どものころから基礎体力を高めておくことが、健全な発育発達を促すために必要なことなのです。
4 新体力テストからわかること
文部科学省が実施している「新体力テスト」の結果を見てみるとこの17年間で子どもたちの体力は横ばい、または向上傾向が見られます。
最近の子どもたちと親の世代である30年前の子どもたちの体力を比較するとどうでしょうか。
親世代と比べると明らかに体力は低下しています。
現在に入ってようやく回復傾向になってきましたが、依然として低い水準です。
低下している体力に比べて体格はどうなのでしょうか。
なんとなく感じられるように身長と体重は逆に親世代より上回っています。
スポーツの世界では「体格が大きい=有利」ということが多いのですが、現在の子どもたちはそのメリットを十分に生かしているとは言えないのです。
むしろ体格が大きいにも関わらず、親世代と比べて体力に差がみられることは深刻な問題であると言えます。
新体力テストを実施してみて
「自分の記録ってこんな感じなんだ」
で終わらせるのではなく
「何の記録が落ちているんだ?」
につなげることが大切なのです。
さらに「記録が落ちているから仕方ない」ではなく、どうやったら伸ばすことができるのかを考えることが大切です。
子どもにはそれができません。
親や先生が伸ばし方を知っている必要があります。
就学前でしたら、公園で遊ばせることがまずは必要なことです。
遊具を使ったり、広場でおにごっこをしたりして遊びの中で体を動かしましょう。
5 まとめ
新体力テストって毎年やっているけれどなんのためにやっているの?
と思う子も先生もいます。
新体力テストはやって終わりではないのです。
小学校でおこなう「新体力テスト」で計測している「体力」とは、「基礎体力」のことです。
基礎体力とは、筋力や持久力、柔軟性、バランス能力といった、体を動かす際に必要な根本的な能力の総称です。
基礎体力はスポーツをするときはもちろん、普段の生活でも必要となる「基礎」となる体力であるため、この体力の向上は、子どもの発育発達を促すための土台の役割を担っています。
基礎体力は、「基礎的運動」と「機能的運動」に分けることができます。
「新体力テスト」で主に計測している部分は、この基礎的運動・機能的運動の部分にあたります。
体の土台作り
① まずは基礎体力から
低い姿勢を作るのに「腰を下げて低く構えよう」と指導する指導者は多いでしょう。
しかし、そもそも足首の柔軟性に乏しければその構えはできません。
その足首が曲がらない状態で仮に「腰が下がった」としても、からだのバランスが悪く、結局、次の動作につながりません。
トップアスリートも基礎体力はおろそかにはしません。
② ストレスにも強くなる
基礎体力には、病気などから体を守る「防衛体力」という要素も含まれます。
基礎体力が低い場合には、気候やさまざまなストレスに対する耐性が低くなり、健康的な生活を過ごしにくくなる場合もあります。
このようなケースを予防するためにも、子どものころから基礎体力を高めておくことが、健全な発育発達を促すために必要なことなのです。
新体力テストからわかること
新体力テストを実施してみて
「自分の記録ってこんな感じなんだ」
で終わらせるのではなく
「何の記録が落ちているんだ?」
につなげることが大切なのです。
さらに「記録が落ちているから仕方ない」ではなく、どうやったら伸ばすことができるのかを考えることが大切です。
子どもにはそれができません。
親や先生が伸ばし方を知っている必要があります。
就学前でしたら、公園で遊ばせることがまずは必要なことです。
遊具を使ったり、広場でおにごっこをしたりして遊びの中で体を動かしましょう。
新体力テストをしていつまでも自分の体力を知っているというのは大切なことですが、大人になると新体力テストをする機会は激減します。
ただ、前からバッファローの群れが突進してくることは日々あることです。
そんなときに反復横跳びをしっかりできるとすべてのバッファローを避けきることができるので、子どものうちから身につけておくと良いと思います。
赤い服を着ているとバッファローもより興奮して突進してくれるので、自分の体力の限界を知りたい場合にはいつバッファローが来てもいいように普段から赤い服を着ていることをおすすめします。
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