子どもに運動をさせるときにどんな言葉かけいいんだろうって思うことってありませんか?
それが先生であれ、親であれ、考えてしまいますよね。
実は子どもに運動をさせるときや指導をするときのポイントがあるんです。
今回はそんなポイントを解説したいと思います。
最後まで読んでいただくと、今まで子どもが理解していなかった理由がわかるかもしれません。
1 知力に合った運動を行う
子どもに運動をさせるときのポイントは、ずばり子どもの知力に合わせた運動をさせるということです。
子どもに遊びのやり方や運動のルールを説明して「わかった?」と聞くと、子どもはたいてい「わかった」と答えます。
しかし、やってみたらわかっていないということってありませんか?
そうなんです、実は子どもって全然わかっていないのに「わかった」って言っちゃうんです。
運動をさせたり指導をしたりするときに、子どもが本当に理解しているのかどうかを把握することがとても大切なことなのです。
なぜなら、何をするのかわかった上でやらせることで、運動の能力は伸びていくからです。
「投げる」という動きは幼少期からやっておきたい動きの一つです。
しかし、単純そうな「投げる」という動きは大変複雑なのです。
そんな複雑な動きをする「投げる」を、幼少期の子どもに
「体をひねって肘を前に出して、胸を鞭のように振ってみる」
と教えても
「???・・・わかった」
と答えるのがオチです。
きっと何を言っているのかわからないでしょう。
「走る」という動きを教えるときにも
「体幹がぶれないようにして、腕をしっかり振って足を上げて」
といくら指導しても、やはり
「???・・・わかった」
となり、本当はわかっていないのです。
じゃあ、どのように教えるべきなのでしょうか?
それは、教えないんです。
「おいおい、それじゃ意味ないだろ!」
と思うかもしれませんが、言葉で言っても伝わらないのだから教えないのです。
小学校高学年以上になれば、
「投げるときには、体をひねって肘を前に出して、胸を鞭のように振ってみる」
「走るときには、体幹がぶれないようにして、腕をしっかり振って足を上げて」
という言葉の意味を理解してできる子もいます。
でも幼少期の段階でそれは必要ないのです。
「教えないのならできるわけないじゃん!」
と思う方もいるかもしれませんが、教えないの本当の意味は「言葉で教えない」だけです。
幼少期は経験をさせましょう。
親や先生と遊ぶだけでいいんです。
「お母さんに向かって、そのボールをポーンしてごらん!」
これだけでいいんです。
そうしたら「ポーン」をしてくれます。
そのときに大人が下から投げれば子どもは下から投げます。
大人が上から投げれば子どもは上から投げます。
子どもは大人の真似をして同じような動きをします。
大人がまずは教えるときに知っていてほしいことは、子どもに「基本動作」を教えるときに専門的な運動の知識ではないということです。
「この子は何ができて、何ができていないのか。どういうことができていないのか」を判断する力と、上手になってきたら「すごい!よくできたね!」と褒める力が大切なのです。
100点の投げ方ができたときに褒めるのではなく、1点から2点になった段階で褒めるのです。
子どもの成長するモチベーションには、お父さん、お母さん、先生に見ていてほしい、相手をしてほしい、上手にできたら褒めてほしいという部分がたくさんあります。
それを褒めてあげるかどうかが成長の鍵となります。
だから幼少期の子どもにわかりもしない言葉で教えるよりも経験させて褒めることの方が大切です。
知力にあった運動をさせてあげましょう。
技能だけでなく、問題解決能力も身に付きます。
2 教えるのは過程
子どもは小さいながらに、運動するなかで、勝負に負けることや遠くに投げられないことや、速く走れないこと、上手にできないことなどを、悔しいと思います。
そんなときに成長の兆しが見られます。
悔しいはもっとうまくなりたいの裏返しです。
そこですべきはヒントを教えることです。
先にも書いたように言葉で言っても伝わらないことが多くあります。
だからお手本を見せて「どこが違うんだろう?」と話し合うことが大切です。
課題解決能力やコミュニケーション能力を同時につけてくれます。
自分でお手本が見せられないなら、動画でもいいし、テレビ中継でもいいし、本でもいいのです。
一緒に見て、一緒に考えることが大切なのです。
なにからなにまで教える必要はなく、過程だけで大丈夫です。
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3 力を抜くこと
不慣れな運動をするとすごく疲れます。
でもその運動に慣れている人は同じだけ動いたのに息が切れていない。
こんなことってありませんか?
それは力んでいるんです。
余分なところにまで力が入っています。
運動が苦手なお父さんやお母さんや先生でも幼少期から1年生くらいの子どもになら勝つことはできませんか?
自分よりが勝ってしまうとわかっているならリラックスして戦うことができます。
きっと力んでしまうということはあまりないのではないでしょうか。
子どもにその力まない姿を見せましょう。
「どこが違うんだ?なんで力が入っていないんだ?」
そこを見せてあげるだけで全然違います。
4 まとめ
① 子どもの知力に合わせる
子どもに運動をさせるときに必要なことは、知力に合わせるということです。
言葉で伝えても伝わりません。
「わかった」
と言っても、実はわかっていないことが多々あります。
だから言葉で伝えるのではなく経験させるのです。
一緒に動いてみることが大切です。
投げる動作だったら「こっちにポーンしてごらん」だけでいいんです。
見本を見せるときに、下投げをすれば下投げの真似をしますし、上投げをすれば上投げの真似をします。
子どもは身近な大人から学びます。
だからコミュニケーションをとって考えさせてあげましょう。
② 教えるのは過程
ヒントを出すときには過程だけで十分です。
全部を教えようと思ってもだめです。
なぜなら言葉では伝わっていないから。
だから一緒に動画を見たり、テレビ中継を見たり、本を見たりして、一緒に考えましょう。
③ 力を抜くこと
不慣れな運動では力んでしまいます。
その力みがなくなれば上手になります。
そんな力みをなくすのは一緒にやる大人の動きです。
勝てると思っている相手に対して力まないと思います。
だからその力まない姿を見せてあげましょう。
コミュニケーションが子ども成長をすすめてくれます。
以上が子どもに運動をさせるときのポイントです。
ただ、子どものころは何をするにも何かと力が入ってしまい、脱力することがとても困難です。
やはりそれは経験の差です。
経験が増えれば増えるほど、力の抜きどころを体が覚えてリラックスして運動をすることができます。
でも、力を抜きすぎてる人を見かけたら、それはヨガの達人、片岡鶴太郎さんです。
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