【体育主任必見 単元計画の立て方】一人一人のめあてを生かす単元計画の立て方について考える!

体育

単元計画は年間に配列された一つ一つの単元(学習内容)を授業としてどのように展開していくかの見通しを立てたものであり、毎時間の学習指導につなげる「展開計画」としての役割を担うものです。

今回は一人一人のめあてを生かす単元計画の立て方について考えていきたいと思います。


1 運動の特性を明確にする

単元計画の基本的な条件としての単元の内容や単元の規模などについては、すでに年間計画の段階で方向づけられています。
単元計画の散る案に当たってまず重要なことは、単元の性格や単元を構成する運動の特性を明確にすることです。
特に運動の特性は単元のねらいや内容、あるいは活動の在り方を規定するものであり、運動の特性のおさえ方については十分検討をしておく必要があります。
運動の特性は、運動を行う人のどのような欲求や身体的必要を満たす機能をもっているかという観点からとらえ、その特性に触れる楽しさや喜びを一人一人がより深く味わうことができるようにすることが重要です。
言うまでもなく、学習する児童一人一人の特性はさまざまであり、運動の特性の求め方や触れ方は一様ではありません。
そのためすべての児童が運動の楽しさや喜びに触れることができるようにするためにはどのような力をもった児童も意欲的に取り組めるように運動を取り上げる工夫が必要になります。
そのためには、運動を一般的な視点からだけでとらえるのではなく、運動を行う児童がその運動の特性をどのように受け止め、どこに楽しさや喜びを感じているのか、楽しさに向かってどのような学習ができるかなど、児童と運動との関係から運動の特性をとらえ直すことが大切です。
この「児童からみた特性」を明らかにすることによって、運動に袋瀬宇る興味・関心の傾向や技能習熟の程度など児童一人一人の特性がわかり、具体的な学習のねらいや指導活動のめやす、学習集団の組織の仕方や学習活動の場の工夫の方向が導かれることになります。

2 学習のねらいをわかりやすく

学習が自発的・自主的に行われるためには、この単元で何を目指して学習すればよいのかが明確にもたれあければいけませんし、指導する教師にとっても、何をねらってどのように指導するのかが明確にされていなければいかmせん。
この「学習のねらい」はどのような楽しさを求めて学習を進めていくのかクラスの児童に共通に示される目標であり、それはそのまま学習すべき内容を示しています。
「学習のねらい」は児童が学習の方向や進め方を理解できるようにわかりやすく示すことが重要です。

3 学習過程を工夫する

学習過程は、児童が学習のねらいを達成するための内容の順序性をもった合理的な学習の道筋であり、ねらいに近づくための学習のステップを示すものです。
特に今日における学習かていの一般的な考え方は「できない」から「できる」への道すじではなく、「できる」から「できない」への道すじが工夫されてきています。
つまり「今できることで楽しさや喜びを純文に体験し」それを支えにして「難しいこと、新しいことに挑戦していく」という道すじで、意欲を大切に学習を発展させるという考え方です。
さらに、学習の過程では、すべての児童が運動の楽しさや喜びを味わうことができるようにしなければならないことから、一人一人の児童の特性に配慮しながら、学習のねらいや額y数の進め方の違いを認めていくことが必要になります。
このような考え方を背景として、学習過程は、現在、次のように構成されることが多くなっています。

「今もっている力で運動を楽しむ」→「新しい工夫を加えて運動を楽しむ」

したがって、運動の楽しさを深めていくためには、それぞれの運動の特性を理解しながら、この2つの段階をどのような活動として具体化できるか、検討し工夫していくことが重要な課題になってきます。

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4 学習指導の展開

一つの単元の学習指導は、大きく「はじめ(導入)」「なか(展開)」「まとめ(整理)」という段階に分けることができますが、児童が自発的・自主的に学習活動を展開していくためにはそれぞれの段階において、何を学習するのか、どのような活動が展開されるのか、教師はどのような点に気を付け、どのおうな働きかけをすればよいかなど学習活動と指導活動を予定し具体的にしておくことが重要です。
一人一人の児童がどのようなめあてをもって、どのような活動をどのように展開するか、その時、どのようなつまずきや問題が生じやすいか、さらにはそれらの状況に応じていつどのような指導や助言をするかなどについて、できる限り予想しておくことが大切です。
また、児童の興味・関心を活かしたり、能力・適性などに応じて額y数指導の個別化・個性化を図りながら、より自発的・自主的な学習指導が促されるようにしていくためには、学習集団やグループづくり、学習活動の場の工夫も重要な課題であり、児童の額y数の状況に応じて柔軟に対応できるように単元全体にわたって十分に検討しておく必要があります。
学習集団やグループについては固定的に捉えるのではなく、学習のめあてとその解決の仕方の違い、あるいは多用な運動の楽しみ方の工夫に柔軟に応じることができるようにすることが大切です。
学習活動の場の工夫は運動領域や運動種目あるいは児童の欲求や能力によってその方向や内容は異なってきますが、基本的には

① 児童一人一人の多様な特性を吸収できること
② 運動技能の高まりに効果的であること
③ 児童にとってやさしい活動の場であること

が大切です。
さらに児童が自分の力に応じためあてをみつけたり、そのできばいを確かめたりできるようにするためには、児童の自己評価や相互評価を学習活動と一体のものとして位置づけておくことが大切であり、どのような評価活動をいつどのように行わせるかについても十分検討し計画に明記しておくことも重要です。

以上が一人一人のめあてを生かす単元計画の立て方についてでした。
単元計画を作成する際の参考にしてもらえればと思います。


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