【コーディネーション能力×身につけ方】コーディネーションの意味から解説!

トレーニング

「コーディネーション」という言葉はご存じでしょうか?
最近になってようやく耳にするようになってきましたが、ちょっと前まではあまり聞かない言葉でした。
ということは最近になって開発されたトレーニングプログラムなのでしょうか?
実はそうではありません。
昔からこの考え方はあったのですが「コーディネーション」という言葉が最近になってよく言われるようになっただけなのです。
今回はコーディネーションやコーディネーショントレーニングについて考えてみて、ひと昔前から今に至るまで、どうやってこのようなコーディネーションが身につけられたのかについて考えていきたいと思います。



1 大切なコーディネーション能力

スポーツ選手の運動能力は筋力、柔軟性、スタミナ(持久力)、スピード、パワー、コーディネーションの6つの能力で評価されます。
コーディネーションまでの5つの能力は聞けば
「あぁ、あれね」
と言えそうなのですが、ほとんどの方が
「コーディネーション?」
「コーディネーションって耳にはするけど説明はしにくいんだよな」
ということにならないですか?
そうなんです、コーディネーションについては多くの人にとって耳慣れない言葉なのです。
というのもほかの5つの能力は普段から紹介されやすいので、言葉としても自分から発する機会が多いのですが、コーディネーションというのはあまり説明されてこなかった能力なので、自らの口から説明するということはあまりないのです。
しかし、コーディネーションは、今のスポーツ選手にとって最も注目されている能力の一つなのです。
そして、現代人にとっても大切な能力なのです。
それを身につけることができるのが「学校体育」です。

2 コーディネーション能力の7つ

コーディネーション能力は次の7つで構成されています。

① 運動筋肉感覚の能力
私たちのからだは、筋肉の緊張(収縮)とリラックス(伸張)によって動いています。
この運動筋肉感覚の能力が高いと、リラックスした状態を保ちながら、正確でしかも効率的な動作を行うことができるのです。

② 動作を組み合わせる能力
これは部分動作を同時に行ったり(〇〇しながら△△する)、順次に行う(××した後で□□する)能力です。
運動の中でさまざまな要素をつなぎ合わせたり、組み合わせる能力と言えるでしょう。
ジャンプしながら打つとか、走りながら投げるなど、実際の運動は組み合わせの動作がほとんどです。

③ 反応能力
運動の中で情報を選択し、素早く反応する能力を反応能力と言います。
たとえば、ピッチャーの投球フォームから、投げるボールの球種やコースを予測することです。

④ 定位能力
位置関係を知り、それに合わせて動作する能力です。
たとえば、転倒して起き上がったときにポジションを把握する能力がこれにあたります。

⑤ バランス能力
全身のバランスを維持したり、運動の最中や後に崩れたバランスを回復する能力です。
バランス能力には、動作をスムーズに行うための動的なバランスと、平衡感覚などに代表される静的なバランスがあります。

⑥ プログラムを変更する能力
状況変化を認知し、予測して行動のプログラムを変化させたり、新しい行為に切り替えたりする能力です。
たとえば、テニスのラリー中に相手の体勢に応じてくクロスとストレートのどちらのショットを選択するかが、この能力にあたります。

⑦ リズム化の能力
リズムをつくったり、まねたり、与えられたリズムを正確に再生したり、または自分のリズムで動作を行う能力です。
たとえば、サッカーの試合中にゴール前でシュートの決定的な場面を迎えた時、タイミングを逃さずボールを蹴るためには、リズム化の能力が求められます。

どうでしょうか?コーディネーションという言葉は知らなくても、知っている内容ばかりではないでしょうか?
そしてこれって誰でもトレーニング次第で身につけられる能力だとは思いませんか?
小学校体育でこれらが身につけられれば子どもたちはもっともっと技能が伸びると思います。
ひと昔前はどのようにこれらを身につけていたのでしょうか?

3 遊びで養っていたコーディネーション能力

コーディネーション能力がどのようなものなのかわかったと思います、。
運動能力の6つ目の要素としてあげたコーディネーションは、その他の5つの運動能力の要素(筋力・柔軟性・スタミナ・スピード・パワー)をうまく調整し、からだの動きをコントロールする能力とも言えるのです。
子どもの運動神経が劇的に成長する時期は、生後から小学校低学年の間です。
この頃の子どもは大人のように意識してからだを動かさなくても、遊びの中で身につけていました。
たとえば男の子なら、追いかけっこや木登り、女の子ならゴム跳びやけんけんで自然にからだを動かしていました。
昔の子どもの遊びは遊びでありながら、同時にコーディネーション能力を養うためのトレーニングとして子どものからだつくりに大いに役立っていたのです。
筋力や持久力が本格的に発達するのは思春期を過ぎてからです。
その前に発達する子どもの身体能力は瞬間的な素早さやバランスの良さ、手足の巧みさや相手を惑わすフェイントなど多くがコーディネーション能力に含まれるものです。
さらにこの能力の良さは年齢を重ねても簡単に失われるものではありません。
たとえば、自転車に乗ることを一度覚えると、長い間自転車に乗っていなくてもすぐに乗れます。
水泳も同様です。
からだにしっかり隠避っとされた神経回路はなかなか消えることがありません。
年齢のいったベテランスポーツ選手も、この能力をうまく使って他の能力の衰えをカバーしているのでしょう。

4 能力の宝庫「昔遊び」

① 鬼ごっこ・・・・・・・敏捷性、判断力、注意力
② かくれんぼ・・・・・・判断力、想像力
③ チャンバラ・・・・・・敏捷性、バランス、予測、判断力
④ だるまさんが転んだ・・バランス、調整力
⑤ ビー玉・・・・・・・・調整力、判断力
⑥ 木登り・・・・・・・・筋力、筋持久力、意志力、支配力、スリル感
⑦ 竹馬・・・・・・・・・コーディネーション、手・脚・腕の筋力
⑧ 石投げ(水切り)・・・筋力、調整力、バランス、タイミング

5 体育の授業とコーディネーション能力

今までの話で小学校体育ではどのような種目でもコーディネーション能力は得られそうです。
たとえば「体つくり」はその筆頭です。
そもそもそのような調整力のようなものを得るためにも行っていますので体つくりが一番のおすすめです。
しかし、体つくりの授業は「やりにくい」という声をよく聞きます。
たしかに体育授業に慣れていないとやりにくさはあります。
こちらのブログでも体つくりについては何度も投稿していますので読んでいただければと思います。

 

6 まとめ

今回はコーディネーションやコーディネーショントレーニングについて考えてみて、ひと昔前から今に至るまで、どうやってこのようなコーディネーションが身につけられたのかについて考えてみました。
スポーツ選手の運動能力は筋力、柔軟性、スタミナ(持久力)、スピード、パワー、コーディネーションの6つの能力で評価されます。
コーディネーションについては多くの人にとって耳慣れない言葉です。
というのもほかの5つの能力は普段から紹介されやすいので、言葉としても自分から発する機会が多いのですが、コーディネーションというのはあまり説明されてこなかった能力なので、自らの口から説明するということはあまりないのです。
しかし、コーディネーションは、今のスポーツ選手にとって最も注目されている能力の一つなのです。
そして、現代人にとっても大切な能力なのです。
それを身につけることができるのが「学校体育」です。

コーディネーション能力は次の7つで構成されています。

① 運動筋肉感覚の能力
② 動作を組み合わせる能力
③ 反応能力
④ 定位能力
⑤ バランス能力
⑥ プログラムを変更する能力
⑦ リズム化の能力

運動能力の6つ目の要素としてあげたコーディネーションは、その他の5つの運動能力の要素(筋力・柔軟性・スタミナ・スピード・パワー)をうまく調整し、からだの動きをコントロールする能力とも言えるのです。
子どもの運動神経が劇的に成長する時期は、生後から小学校低学年の間です。
この頃の子どもは大人のように意識してからだを動かさなくても、遊びの中で身につけていました。
たとえば男の子なら、追いかけっこや木登り、女の子ならゴム跳びやけんけんで自然にからだを動かしていました。
昔の子どもの遊びは遊びでありながら、同時にコーディネーション能力を養うためのトレーニングとして子どものからだつくりに大いに役立っていたのです。
筋力や持久力が本格的に発達するのは思春期を過ぎてからです。
その前に発達する子どもの身体能力は瞬間的な素早さやバランスの良さ、手足の巧みさや相手を惑わすフェイントなど多くがコーディネーション能力に含まれるものです。
さらにこの能力の良さは年齢を重ねても簡単に失われるものではありません。
今までの話で小学校体育ではどのような種目でもコーディネーション能力は得られそうです。
たとえば「体つくり」はその筆頭です。
そもそもそのような調整力のようなものを得るためにも行っていますので体つくりが一番のおすすめです。
以上がコーディネーション能力についてです。
大人になると運動してコーディネーション能力を確認する機会は減ってしまいます。
その分増えるのはお昼のお弁当を開けた時のコーディネーション能力です。
① 運動筋肉感覚の能力でお箸を持ちます。
② 動作を組み合わせる能力で、ご飯を食べながらお茶を飲んだりおかずのから揚げを食べます。
③ 反応能力でお箸からこぼれそうな卵焼きを素早くキャッチします。
④ 定位能力でいったん掴んだハンバーグを元の位置に戻します。
⑤ バランス能力で肉ばかり食べていたのを野菜中心に栄養バランスも保ちます。
⑥ プログラムを変更する能力でお弁当を食べていたのに後輩があんぱんも持ってきてくれてしょっぱいお弁当に甘いあんぱんも組み合わせることができます。
⑦ リズム化の能力でどこからともなく聞こえてくるお昼のボサノバ音楽にノリノリでお弁当を食べてしまいます。
このようにいつでもいつまでも使う能力なのでコーディネーション能力は小学生のうちに身につけておくと良いと思います。


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