【体つくり運動】体育授業には共通する型がある!小さな力で大きな力を生み出す型を習得しよう!その3

体育

もはやシリーズとなった第3弾の「型」です。

上記の2つでは
「腰を立てる」「つま先と膝を外に向ける」
「脇をしめる」「肩の適正位置」
について解説しました。
今回も「型」についてお話させていただき、運動や日常生活に活かしてもらえればと思います。


1 膝を曲げて歩く

今回最初の型は「膝を曲げて歩く」です。
「いやいや、曲げてますけど?疲れたときに足が棒になっても曲げてますけど?」
と思うかもしれません。
これは正確にいうと「膝を曲げて動き出す」という意味です。
簡単な実験をしてみましょう。

両足を腰幅くらいに開いて立ってください。
1mくらい前方の地面にラインを引きます。
左右どちらの足からでもいいですが、1歩でそのラインまで体を前進させてください。

どのような方法で1m前進しましたか?
このとき大きく分けて2つの動き方があります。

① 跳ぶように
一つは膝を曲げて1m先まで跳ぶようにして移動する方法です。
どちらかの足で地面を蹴って重心を持ち上げて前進します。
ほとんどの方はこのように前進したと思います。

② 倒れながら
跳ぶようにとは違うやり方があります。
それは立ったまま少し前に倒れます。
倒れていくと、本当に倒れないように脚が1歩前にでると思います。
このときに両足のかかとを上げないようにします。
そして、着地脚(前に出す脚とは反対側の脚)の膝を曲げるようにして1歩を踏み出してみてください。

この2つの前進はどのように違うのでしょうか。
最初の方法は地面を蹴るようにして前進しています。
2つ目の方法は地面を蹴らずに体を地面に引っ張らせるようにして前進しています。
どちらが楽に前進できたでしょうか。
慣れてくるとはるかに②の方法が楽に動けます。
もう少し詳しくいうと、最初の地面を蹴る方法は自分の「筋力」を使って動いていますが、次の方法は主に「重力」を利用して動いています。
このように大雑把にいうと、動作は主に筋力を使って動く方法と、重力を使って動く方法があるのです。
実はあらゆるスポーツなどで上手に動いている人は筋力だけでなく重力もうまく利用して動いています。
筋力だけに頼る方法はすぐに疲れてしまいますが、できるだけ重力を利用することで楽に動くことができるようになります。
このできるだけ重力を使う動きこそが、子どもたちに身につけさせたい型なのです。
さて、具体的にはどのようにすれば重力をうまく使って動くことができるのでしょうか。
重力を上手く使うためには膝を曲げながら動けばいいのです。
先ほどの実験をもう一度試してみてください。
筋力に頼る動き方は、膝をいったん曲げてつま先で地面をけるようにして膝を伸ばしながら動き出しています。
一方、重力をうまく利用する方法では、伸ばした膝を曲げながら動き出しています。

【重力を使って動き出す練習】
スタートラインを引いて5メートルほどダッシュをしましょう。
そのときにスタート前に軽くジャンプします。
ジャンプすると着地したときに自然と膝が曲がります。
その動きを利用するのです。
「膝を曲げて・・・」と指示する必要はありません。
「ジャンプしたらそのまま自然に走りだす」と伝えましょう。
この方法は「スプリットジャンプ」や「プレジャンプ」と言います。
「これなら部活でやったことがある」と思う方もいるかもしれません。

 

2 腰を安定させる

走るときの「型」は大きく水平回転したほうがいいでしょうか?しないほうがいいでしょうか?
この答えは「しないほうがいい」です。
以前は回転させる方がいいとされてきました。
右足を前方に振り出すときには右腰が前に、左足を前方にふりだすときは左腰が前に動くことがいいとされていました。
腰を大きく回した方が歩幅が広くなるので速く走れるとイメージしていたのかもしれません。
そして大きく腰をローリングさせるためには左右の足を一直線上に置くように走ることがいいと考えている方も多いと思います。
しかし、ローリングが大きい走りは無駄が多い走りなのです。
この走りは体幹を大きく捻りながら走っていることがわかります。
そして左右の足を振り出すたびに体幹を捻り戻さなければならないため、とてもロスのある走法であることがわかります。
陸上の走選手のように両腕を惜しみなく振る事ができる場合はいいのですが、ラグビーやサッカーなどのように手でボールを保持したり、急激な方向転換を必要とする走りでは、非合理的なのです。
そこで腰がローリングしない走りが必要になってくるのです。
腰をローリングしない走りが、子どもに習得させたい型の一つです。
とても簡単です。
一直線上ではなく、二直線上を走らせるのです。
両足の左右の歩幅をほぼ骨盤幅に保ったまま、両足が二直線上を通過するように走ります。
実際に走ってみてください。
それだけで腰が大きくローリングしない走りが実現します。

3 スポーツから見る「膝を曲げる」と「腰の安定」

運動会や走競技のときに、スタンディングスタートを採用することが多いと思います。
このときにスタートを切る方の脚の膝を曲げるようにしてスタートさせます。
つま先で地面を蹴るのではなく膝を曲げながらスタートさせます。
この膝を曲げながらスタートする方法は他のあらゆるスポーツの動きだしに使えます。
バスケットボールやサッカー、野球などで構えた姿勢から動き出すときには、膝を曲げながら動き出すことを身につけさせた方が良いでしょう。
そしてテニスではプレー中に選手がピョンピョン跳ねているのを見たことがあるでしょうか。
相手のサーブに合わせて小さく飛びあがります。
そして着地したときに膝が曲がることを利用して動きます。
バスケットボールのディフェンスでも同じようなことをしています。
動き出しにはこのような膝を曲げる動きというのは重要なのです。
また、先にも説明したように、球技などではとくに腰を安定させて走るというのが重要なのです。

4 まとめ

今回は小学生に教えておきたい体を動かすための「型」について考えてみました。
そのシリーズ第3弾です。
日本ではいにしえから教えられてきた型が実はスポーツには適していなかったのです。
① 膝を曲げて動き出す
② 腰を安定させる
ことで、特に走動作に活かされる動きとなりました。
これらを意識することで、より楽に走動作行うことができるかもしれません。
最初は窮屈な型ですが、やっていくうちに自然とできるようになります。
以上が「型」シリーズ第3弾でした。
膝を曲げてピョンピョン跳ねている・・・そうです、カンガルーです。
カンガルーは走動作というより、全ての動きに取り入れているつわものです。
カンガルーはいつサーブを打たれても大丈夫なようにちゃんと準備しています。
私たち大人もいつサーブが打たれても大丈夫なように準備だけはしっかりしておいた方が良さそうです。
ただ、カンガルーは膝もしっかり曲げてピョンピョン跳ねながらサーブを待っているのですが、ラケットは持っていない模様です。
きっと我が子を巣立たせたらお腹の袋にラケットも常備して万全にするのでしょう。


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