2021年度から国の政策で1人一台端末GIGAスクール構想(Global and Innovation Gateway for All)が導入されました。
そしてGIGAスクール構想が開始され、ほとんどの都道府県、市町村で児童生徒に一人一台端末が配付されました。
ニュースでは端末を使って授業に活用していたり、リモートで授業をしていたりしています。
でもあれって本当の姿なのでしょうか?
実のところという観点で先生たちが悩む一人一台端末について考え、合わせて、これからどのように活用していったらいいのかについて具体的に考えていきたいと思います。
今回は万が一の休校ということを念頭に、休校になったときのために子どもたちに指導しておいた方が良いことについて考えていきたいと思います。
1 一人一台端末の実際
先にも書いたように、ニュースなどでは一人一台端末を使って授業に活用していたり、リモートでの授業を実施している様子が映されています。
あれをみると
「あぁ、あんな風にうちの子たちも授業で使っているんだなぁ」
「もしも休校になってしまったら、あんな風にリモートで授業をしてもらえるんだなぁ」
と家庭では思うと思います。
ですが実際のところ、先生たちにしてみると
「あそこまでまだできない・・・」
と思っている方が多いのではないでしょうか。
メディアで取り上げられている様子は、各都道府県や市町村で先進的・先行的に実施してきた学校なのです。
本来はもっとゆっくりGIGAスクール構想ということでタブレットの配付などの整備が進むはずだったのですが、くしくも新型コロナウィルスのせいで・・・おかげで・・・あっという間に整備されました。
予算を立てれば整備は完了するのです。
今回は無理にでも予算を立てて政府が整備に全力を注ぎました。
そのため本来は何年かかかるところを半年~1年で配布まで行きついたのです。
それはすごいことなのですが、現場は混乱です。
使ったことのないタブレットが配付され、授業に活用するというのは困難極まりないことなのです。
そもそも使わなくても授業が成り立っていたのに、タブレットを使っていくというのは大変な作業です。
もちろんタブレットを使うということは大変有益なことであることは間違いありません。
ですが、すべての教員がそれを巧みに使いこなすまでにはまだまだ至っていないのが実際ということです。
では、急に入ってきたタブレットを休校に備えて事前になにを指導しておいたらいいのでしょうか?
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2 Googleサービスの利用
今回のGIGAスクール構想では、正直言ってGoogleの一人勝ちと言えます。
OSで言えば一番のシェアを獲得したのはchromeOSです。
ついでIOS、そしてWindowsです。
そしてほとんどの場合で、Googleのサービスを使用しています。
そのため今回紹介させていただくのはGoogleのサービスです。
その中で一番使うと言っても過言ではない「classroom」です。
「とりあえずclassroom」という居酒屋の「とりあえずビール」くらい当たり前に使用しています。
教室で子どもたちと先生を繋ぐにの最適だからです。
課題を出したり連絡を伝えたりということに特化しています。
まず子どもたちがタブレットを持っていたらclassroomを繋ぐということが一番にやるべきことではないでしょうか。
これを繋いだことでやれることの幅が広がることは確かです。
詳しくclassroomの作成や参加方法はYouTubeでもGoogleのサイトでも紹介されていますので、今回は紹介しませんが簡単に行うことができます。
classroomができると具体的に何ができるのかをいくつかご紹介させていただきます。
① もしも休校になったときに掲示板で連絡ができる。
例えば
「今日は休校初日です。午前8時50分からmeetで授業を行いますので時間になったら「参加」してください」
というようなことを連絡できます。
「明日からやっと登校できます。みなさんの顔を見られるのが楽しみです。持ち物は・・・」
という連絡もできます。
また、教科によって分けることもできます。
LINEのグループのようなものです。
中学校では教科担任制なので、教科ごとに先生が違います。
「国語のclassroom」「数学のclassroom」などで分けることができます。
② 課題が出せる「foam」
foamというサービスを使って課題を出すことができます。
プリントのようなものもできます。
質問をすることもできます。
テストをすることもできます。
これらを使っていくと子どもたちの現在を把握することができます。
foamは大変便利な機能なので、子どもたちには事前に使い方を教えておくと休校でのやれることの幅が広がります。
③ リモートで授業ができる「meet」
いろいろな参加の仕方がありますが、meetのURLをclassroomの掲示板に貼り付けておくのが便利です。
meetができると何ができるかというとリモートでの授業です。
ですが前述したようにまだまだリモートの授業を実施するのは難しいのが現状です。
だから先生たちはまず「朝の会」や「帰りの会」をやってみましょう。
全員の顔を見られるようにしてmeetを使って現状把握をするのです。
そして時間がかかってもいいから全員の声を聞きましょう。
事前に子どもたちに伝えておくことは4つです。
・meetの入り方
・マイクのオンオフ
・背景の変更
・レイアウトの変更
最低限これらさえ教えてしまえばなんとかなります。
たくさんの機能を備えていることは確かですが、先生も不慣れということは子どもたちも不慣れなのです。
いきなりたくさんのことを教えてもできるようにはなりません。
だからまずは最低限のことを教えるだけにしましょう。
3 まとめ
2学期になり緊急事態宣言の対象地域が増えて、新型コロナウィルスの感染状況も深刻です。
教育現場としてはいつクラスターで休校になってもおかしくない状況が続いています。
先生たちはそんな中で、突如配られた一人一台端末を使って、万が一の休校のために何をすべきなのでしょうか。
今回はGIGAスクール構想で一人勝ちと言えるGoogleのサービスを紹介しながら具体的にどんなことに使えるのかを考えたいと思います。
classroom
自分のclassroomを作って子どもたちを参加させましょう。
学校でもリモートでもどちらでも使用頻度が高いのはこのclassroomです。
どんなことができるのでしょうか。
① もしも休校になったときに掲示板で連絡ができる
② 課題が出せる「foam」
③ リモートで授業ができる「meet」
これら3つを教えておくだけで、万が一の休校に備えて強い味方となってくれます。
今はまだ一人一台端末ということでタブレットの配付ですが、政府としてはいずれドラえもんの配付までを考えているのかもしれません。
各家庭に一人一台ロボットドラえもんがいてくれれば強い味方どころではありません。
休校中に過去から未来、海底から空、宇宙まで冒険に連れて行ってくれます。
ただ、今の段階では見てわかるように、高性能で何も間違えないロボットまでしか開発は進んでいません。
ロボットというのはそもそも間違えないことで有名です。
でもドラえもんはどうでしょう。
人間のようにたくさんの間違いをして、おっちょこちょいで、ポケットからタケコプターを出そうとしてイナゴの缶詰を出してしまうのです。
本来間違えないはずのロボットにおっちょこちょいという機能を備えさせるのにはまだまだ時間がかかりそうです。
ドラえもんが存在したときには、本当に科学が進歩したときです。
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