コツコツと地味な努力ができないのはどうして?背景と対策をまるっと解説!これで努力に意味を見出せる!

徒然日記

最近、「こつこつと努力を重ねて、何かをやりとげようとする」「手をつけても長続きせず、途中で放り出してしまう」という子が多くなりました。
どうしてそのような子が多くなってしまったのか、どうしたらいいのかについて今回は解説したいと思います。

1 背景

① プロセスは関係ない

テレビで派手に登場する芸能人、輝かしいスポーツ選手、楽しそうにしているYouTuberに子どもたちは憧れをもちます。
その「かっこよさ」や「人気」や「リッチな生活」を、何の努力もせずにそこに行き着いたと考えてしまいます。
誰でも0だったものから始めて、1、2・・・100になっていくのに、メディアに出ていると100の存在しか目に映りません。
だから実際にやってみようとして、努力が必要だということを知ると「こんなはずじゃなかった」と思ってしまいます
つまり、苦難なプロセスは理解されていないということです。

② 変化のスピード

今の世の中は生活環境の変化が目まぐるしく、ここ10年の動きは本当にいろいろな変化がありました。
大人が過ごしてきた30~40年前の変化よりも、今から10年前の方が大きな変化が多かったのではないでしょうか。
そして、これからの10年はテクノロジーや医療などに、もっと大きな変化があると言われています。
これだけの大きな変化があるなかで、一連のことをじっと継続する生活が減少しています。
良くも悪くも変化の方に目が向いている子どもたちが多いのです。

③ 現在思考

②の続きにも感じられますが、急速に変化する社会や時代の中で、未来の予想がつかない状態です。
今なりたいと思っている職業は、もしかしたら自分たちが大人になったらロボットがやっているかもしれない。
将来のために役に立つと思っていることが、役に立たなくなるかもしれない。
だから努力をしても意味がない
そのような考えにいきつき、現在思考で「今がよければよい」というライフスタイルになってしまっています。

④ なんでも手に入る

特に日本でですが、大きな貧困の差というものはあまり感じられません。
収入に多少はあったとしても、明日を生きていけるかわからないというほど飢えに苦しむということは日本では稀なことです。
欲しいものが今すぐに必要とするだけ何時でも手に入るというコンビニエンス社会で、欲求不満耐性が欠如しています。
そのため、「待つ」「我慢する」などのことができず、それらをセルフコントロールできるように育ってきていないという事実があります。
地味な努力は自己抑制力を必要とするので、長続きしない結果となります。

このような背景から「努力をしない」「途中で投げ出す」という子が増えてきてしまっているのだと思います。
もちろんですが、そういう子どもが増えているというだけで、すべての子どもがそういう子というわけではありません
「努力しろ!」と言葉をかけただけでは、効果がないのは歴然です。
では、そのようなコツコツ頑張らない子は、どのように育てていってあげたらいいのでしょうか。

2 対策

① 努力を必要としたときに、努力の必要性を理解させる

どうして努力をしなければいけないのかを知らない子どもには、努力をするとどのようなことが起こるのかを教えてあげなければいけません
「そんなことは小さい頃に学んでいてできているはず」
「その子の性格でやらないんだから放置!」
「どうせ思春期でなんでも投げ出したいんでしょ!」
と思う人も多いかもしれません。
でも、かけ算九九を知らない子にはかけ算を教え、かけ九九が定着していない子には、定着させてあげるのと同じように、努力の仕方を知らない子には努力の仕方を教えなければいけません。
その子にとって魅力的でないから努力ができないのかもしれません。
どこに魅力や必要性がどこにあるのかを教えてあげましょう。

② 課題選択

魅力や必要性を充たすには「どうなればいいのか」「どんな能力が必要なのか」「どのような準備や努力をすればいいのか」を考えさせましょう。
発達段階に応じて実行可能な課題を選択させます。
できない課題は努力の意味を見いだせなくなります
達成可能な課題を出してあげることで、努力の意味を教えてあげましょう。

③ できた自分を想像させる

準備や努力をしていくとどのようなよいことが起こるのかを教えてあげましょう。
一緒に考えられるなら考えて、答えを教えてしまった方がよいなら教えます。
そして「すばらしい自分」のイメージをさせ、「できなかった自分」もイメージさせ、両面を対比させましょう。

④ 行動計画を立てる

イメージしたり考えたりしたことをもとに行動計画を立てましょう。
「人生に関わる大きなプラン」「数年単位の中プラン」「今日、今週の小プラン」を考えてスモールステップにも対応できるようにしましょう。

⑤ 人に見せる

立てた計画を人に見せましょう。
子どもであれば親や教師。
見せてもらった側はやる気を下げるようなマイナスの言葉かけはしないように注意しましょう。

⑥ 実践とふりかえり

努力のプランが継続するためには、実践とふりかえりの繰り返しです。
目に見えるところにプランを貼って、計画が実践されたときには自分でシールを貼ったりチェックをしたりし、周囲の声かけも忘れないようにしましょう。

ブログ:子どもは信じることで「できない」概念を「できる」概念に変えられる!

3 まとめ

そもそも努力が苦手な子どもに頑張らせることなので、途中でやめてしまうこともあるかもしれませんが、温かい言葉や目で支援しましょう。
「やめた」のではなく、「休憩」と声をかけてまた再開できるように声かけをしてあげましょう。
大きな成功も小さな成功も、結局のところ努力なしではなしえません。
夢は叶えるためにあるのかもしれませんが、努力をすれば絶対にかなうかどうかはわかりません。
ですが、世の中の夢を叶えたすべての人は、必ず努力をしています。

成功した人の中に努力をしなかった人は一人もいないのです。

 

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