【テニピン×授業】誰でも授業をすることができるテニピン計画!

体育

これまで体育技能について解説してきました。
その中で学習指導要領の「E ボール運動」をいくつか取り上げてきました。
ゴール型、ネット型、ベースボール型とさまざまな運動が行われます。
今回紹介するのはネット型の「テニピン」という教材です。
この教材は、ネット型のソフトバレーボールやプレルボールに割って入っていけるのか?
これらについて解説したいと思います。


1 テニピンってなに?

テニピンとは、テニス型ゲームです。
でも、テニスのように難しくなく、易しさを追求し、用具とルールをアレンジし、簡易化したものです。
コートは縦10m、横5m、ネット80cmで、バドミントンとほぼ同じ大きさとなります。
「用具を使用するということは難しいんじゃない?!」
と思うかもしれませんが、手の平にスポンジのようなものでできた「ハンドラケット」を付けて操作します。
だから手のひらでテニスをするような感覚です。
ボールはスポンジボールなので、よく弾み打ち返しやすくなっています。
ハンドラケットは両面性で、フォアハンドやバックハンドにも対応しています。
手でやるテニスなら楽しそうだし、簡単にできそうじゃないですか?

2 チームの人数とゲーム時間

1チームを3~4人とします。
クラスの人数によっては4~5人でも対応可能です。
ゲームに出る子は2人で、出ない子は得点や記録などの役割をもたせ、順次ローテーションします。
ゲームに出ない子は、仲間の良い動きや課題などをゲーム後の振り返りで伝えます。
今はGIGAスクール構想でタブレットが導入されているので、ゲームに出ない子が動画を撮って、作戦に使うのでも良いでしょう。
試合時間は前半3分、後半3分です。
場合によっては、はじめ2分、なか2分、終わり2分としても良いです。

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3 ゲームルール

① ゲームはダブルスで行い、合計得点で勝敗を競います。
② 4回ラリーをして、その後の5球目以降から攻撃で得点が認められるため、1得点が入る中で全員がボールに触れることができます。
③ ペアで交互に打たなくてはいけないため、すべての子どもが平等にボールに触れる機会が保障されています。
④ ツーバウンドまでOKとし、スリーバウンドしたら相手チームの得点となります。
⑤ 4回のラリー中は得点が認められないため、ラリーに失敗した場合、失敗した人からラリーを再開します。

 

4 教材としてどうなのか?

学習指導要領によるとネット型は

ネット型では、その行い方を理解するとともに、ボール操作とチームの作戦に基づいた位置取りをするなどのボールを持たないときの動きによって、軽くて柔らかいボールを片手、両手もしくは用具を使って操作したり、相手が捕りにくいボールを返球したりするチームの連携プレイによる簡易化されたゲームや、自陣から相手コートに向かって相手が捕りにくいボールを返球する手や用具などを使った簡易化されたゲームをすること。
小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 体育編

ボール操作という点では、テニピンは比較的やりやすく、子どもたちはとっかかりやすい教材となっていると思います。
子どもは用具を媒介すると途端に技能が下がってしまいます。
だから手の平に近いところでボールを扱えるというのは大きな意味があるような気がします。
だから、相手が捕りにくいボールを返球するというのはやりやすいし、学習指導要領のねらいに即しています。
なにより、ゲームそのものが簡易化されているので、子どもたちは難解な技能を身に付けることなくゲームをすることができます。
一方で気になることもあります。
学習指導要領の中で、ボール運動は比較的「集団 対 集団」が多く取り上げられています。
逆を言えば「集団 対 集団」は、「E ボール運動」でしかできないのではないか?というくらいの指導内容となっています。
だからいくらチームと言えど2対2で行うこのテニピンが集団対集団と捉えて良いものかというところが難しくなります。
集団として身に付けたい技能が身に付けにくいという側面もあります。
ラケットという用具を使用したスポーツが教材から避けられるのは、次のこれらが一番の理由だと思います。
・一回にできる人数が少ないこと
・味方へのパスがないため、集団としての技能が身に付かないこと
・コートに限りがあること
です。
用具に関してです。
「1人一つのラケットを要するなら、用具が揃えられない」
という意見も出てくると思います。
これについてはラケットに関しては段ボールで作成可能です。
「ネットも複数のコートを作るのに揃えられない」
という意見も出てくると思います。
こちらもハードルを並べる、工事現場等で使う黄黒のしましまのバーをコーンで繋ぐなどの方法があります。
いずれにしても、今まであまり取り扱われていなかった教材なので、良さも課題も両方持ち合わせていると思います。

5 まとめ

今回はネット型教材「テニピン」について解説しました。
テニピンとは、テニス型ゲームです。
でのテニスのように難しくなく、易しさを追求し、用具とルールをアレンジし、簡易化したものです。
コートは縦10m、横5m、ネット80cmで、バドミントンとほぼ同じ大きさとなります。
1チームを3~4人とします。
クラスの人数によっては4~5人でも対応可能です。
ゲームに出る子は2人で、出ない子は得点や記録などの役割をもたせ、順次ローテーションします。
ゲームに出ない子は、仲間の良い動きや課題などをゲーム後の振り返りで伝えます。
今はGIGAスクール構想でタブレットが導入されているので、ゲームに出ない子が動画を撮って、作戦に使うのでも良いでしょう。
試合時間は前半3分、後半3分です。
場合によっては、はじめ2分、なか2分、終わり2分としても良いです。

① ゲームはダブルスで行い、合計得点で勝敗を競います。
② 4回ラリーをして、その後の5球目以降から攻撃で得点が認められるため、1得点が入る中で全員がボールに触れることができます。
③ ペアで交互に打たなくてはいけないため、すべての子どもが平等にボールに触れる機会が保障されています。
④ ツーバウンドまでOKとし、スリーバウンドしたら相手チームの得点となります。
⑤ 4回のラリー中は得点が認められないため、ラリーに失敗した場合、失敗した人からラリーを再開します。

今まであまり扱われてこなかった教材なので、良い点課題点があります。

○ボール操作がしやすく、相手が捕りにくいところに返球するということが比較的簡単にできる。
○手に平でボールを打つという感覚なので用具を使用するという点ではとても良い。
○ゲームそのものが簡易的なので、誰でも取り組みやすい
●一回にできる人数が少ないこと
●味方へのパスがないため、集団としての技能が身に付かないこと
●コートに限りがあること

このように一概に、すごくオススメというわけでもなく、やらない方がいいというわけでもありません。
でも、課題があるなら解決しながらよりよくやっていくことが子どもたちのためになるのだと思います。
今までやっていないからやらないのではなく、子どもの成長に繋がるならやってみるの方が楽しいかもしれません。
大人になると筋斗雲に乗った孫悟空が目の前にやってくることはよくあることです。
子どものうちに手のひらにラケットをはめてボールを打ち返す練習をしていると、孫悟空が手のひらに落書きをしてきたときに上手に弾き飛ばすことができるので教材として取り入れてみるのも一つの手かもしれません。


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