体育主任の仕事を解説!みんなに動いてもらうための体育主任の仕事と考え方!

教育

学校には国語や算数、理科や社会などの教科があります。
そして音楽や体育などの技能教科もあります。
そういった各教科には主任と呼ばれる存在があります。
今回は体育主任の仕事について解説したいと思います。
最後まで読んでいただくと
「体育主任になりたてでどうしたらいいのだろうか・・・」
「周囲のみんなが動いてくれない・・・」
などの悩みを抱える体育主任の先生は、ちょっとしたヒントになるかもしれません。
※このブログでは小学校での体育主任についてお話させていただきます

1 体育主任ってなに?

各教科の主任に優劣はありません。
ですが体育主任というのは仕事量でいくと本当に多いのです。
教科と言っておきながら、体育という教科のことだけをやるわけではなく、いろいろな体育的行事を動かすのが体育主任だからです。
1年間行事が途切れることがなくいろいろなことをやっています。
そのため
「体育主任をやるのはちょっと・・・」
「体育主任をまわせる自信が・・・」
と言われてしまうのも事実です。
比較的遠ざけられがちな忙しさを誇る体育主任ですが、楽しさを見つけると
「こんな楽しいものはない!」
となるはずです。
それでは1年間の仕事を確認していきたいと思います。

2 体育主任の仕事

最初に学校によっては体育主任だけでなく副主任がついていたり、体育部として複数で動いていたりするので、これを1人でするわけではないのですが、体育主任が主としてやるものとしてこんなのがあるという意味で書かせていただきます。
また、行事などは都道府県や市町村、学校によって時期が違うのですが、目いっぱいあるとした場合と、時期は一つの例として書かせていただきます。

4月
・最初の職員会議で年間の体育的行事を提案
・体育関係のときの決まりごと(服装や授業や整列の仕方や校庭・体育館の使う場所など)の提案と確認
・5月に新体力テストをやる場合は提案
・6月からプールが始まる場合は5月にプール掃除などがあるのでその提案

5月
・プール管理についての提案
・新体力テストの集計
・文科省からの体力運動能力調査(5年生)の提案実施

6月
・日々のプール管理
・夏休みのプール指導の提案と場合によっては保護者への役員依頼

7月
・秋に運動会がある場合は提案
・日々のプール管理
・水泳記録会がある都道府県では強化練習
・夏休みに教員間での体育実技の講習会

8月
・水泳記録会がある都道府県では大会運営
・運動会のための準備(データや備品の確認)

9月
・運動会練習の提案(全体練習・学年練習日程など)
・陸上記録会がある都道府県では強化練習
・運動会の運営
・持久走大会がある都道府県では提案

10月
・陸上記録会がある都道府県では大会運営
・体力テストを2回実施する学校は2回目の実施集計
・持久走大会がある都道府県では練習の運営

11月
・持久走大会がある都道府県では大会運営

12月
・短縄大会等がある都道府県では短縄指導

1月
・短縄大会等がある都道府県では大会運営
・長縄大会等がある都道府県では長縄指導

2月
・長縄大会等がある都道府県では大会運営

3月
・次年度の体育行事の提案資料の見直し

これらがざっとある体育主任の仕事です。
場合によっては、これに加えて「体力向上の取り組み」や「毎週1回の朝行事で体育集会」などがあります。
これらの企画運営も行うのが体育主任です。
体育主任は基本的には学級担任がほとんどで、上記の行事をこなしながら・・・いえ、日々の授業や教材研究をこなしながら体育行事を行っています。
そのため、めちゃくちゃ忙しいというのが特徴です。
ですが、体育主任の仕事というのは基本的にはすでにわかっているものです。
生徒指導のように突発的に仕事が入ってきません。
だから事前にやれることはやっておくということが可能なのです。

3 学校を動かすのも体育主任

体育主任の仕事を見ていただき感じていただいたと思いますが、学校行事として全校児童や先生を動かす機会が多いのは体育主任と言えます。
その良い例が運動会です。
小学校では卒業式に次ぐ大きな行事と言っても過言ではありません。
そのすべての企画運営権をもっているのが体育主任です。
だから学校を動かすのが体育主任なのです。
しかし、体育主任になりたてや若手教員が体育主任だと
「なかなか先生たちが動いてくれません」
という話を聞きます。
それはどうしてでしょうか?
体育主任になりたてだからでしょうか?
若手だからでしょうか?
そういった理由も一つはあるかもしれません。
ですがそれだけが理由だと思っていると落とし穴があります。
体育主任として常に頭に入れておかなければいけないのは
「体育的行事で先生たちには絶対に動いてもらわなければいけないのだから、自分ができる下準備はしておく」
ということです。
たとえば
「新体力テストをするときに全校がやりやすいようにその時期は常にラインを引いておく」
ということや
「プール管理で先生たちに水質当番をやってもらうけれど、できるときは体育主任が見に行く」
ということなどなどです。
細かいことを上げればきりがありません。
そうすることで
「自分が当番のときに○○をやってくれていたんだから協力しよう」
「いつもあれだけ頑張ってくれているんだから信じよう」
という考えをもってくれる先生も増えるということです。
残念なことにそれでも協力には至らない先生もいますが、献身的に日々の努力をすることで信頼というのは勝ちとることができます。
一つお伝えしたいのは、なんでもかんでも体育主任がやればいいということではありません。
例えばライン引きや例えばプール管理などは、やらなければやらないで良いことだと思います。
ですが、自分は人のことを何もしないのに、自分が全体を動かすときに協力してほしいというのは都合が良すぎるということです。
逆に違う先生が全体を動かさなければいけないときに、自分が何もされていないから協力しないというのは組織としてどうなのか・・・と思います。
仕事は損得で動くものではありません。
人の心や体を動かしたいのであれば、北風ではなく太陽にならなければいけないのです。
こういう考え方は体育主任だからというわけではないとも思います。
でもこの考え方さえできれば、体育主任だろうがなんだろうができると思います。

4 まとめ

今回は体育主任の仕事と周囲に動いてもらうための考え方について解説しました。
体育主任というのは、体育という教科の主任です。
国語や算数などにも主任というのが存在しますが、その一つです、
ですが、体育主任というのは授業のことだけでなく、新体力テストやプール管理、運動会など体育的行事を企画運営する仕事もあります。
また、仕事量が多いのでなかなかやりたくない仕事と捉えられてしまいがちですが、こだわりをもってやってみるととてもやりがいのある主任となっています。
仕事は4月から3月まで途切れることなくあります。
その仕事は学級のことだけを動かすというよりかは、運動会を見てみるとわかるように学校全体を動かすことが多くなります。
やってみると
「なかなか先生たちが動いてくれない、協力してくれない」
ということがあります。
それは体育主任になりたてだからでしょうか?
それとも若手だからでしょうか?
もしかしたらそれも一つの理由かもしれませんが、その考え方だけだと落とし穴があります。
ではどうしたら良いかというと
「体育行事で協力してもらう機会が多くなるから、違う場面では自分がやろう」
ということです。
例えば校庭の整備やライン引きやプール管理です。
「あれだけ日々頑張ってくれるんだから信頼できる」
「あのときやってもらったから協力しよう」
という風に先生たちの意識が変わってきます。
なにかを協力してほしいと思った時に、先にやってもらうのではなく、先に自分がやることが大切です。
先にやったら、後で必ず協力してもらえるかは正直わかりません。
でも先に自分が先にやるという意識はもっておいて損はないはずです。
人の心や体を動かしたいのであれば、北風ではなく太陽にならなければいけません。

以上が体育主任についての仕事や考え方についてです。
体育主任は仕事量が多いわりに、教科書のようなものが少ないので、シリーズ化してこんなときはこんな感じで動くということをお伝えできればと思います。
損得関係なく動いてくれると言えば妖怪人間ベムベラベロです。
「自分は妖怪になりたいのに、まずは人間を助ける」
ということで、まずは自分のことよりも人のことということを考えて動いてくれます。
だからいつの日かベムベラベロが校庭の朝礼台の上に乗って朝から全校の前でラジオ体操をする日が来るかもしれません。
「腕を前から上げて、妖怪になりた~い!」

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