話をしていて盛り上がる話し方をする人と、あまり関心をもたれない話し方をする人といます。
そこにはどんな違いがあるのでしょうか。
「話がおもしろいなぁ」
という人にはいくつかの共通点があります。
今回は盛り上げるための話し方について気軽な気持ちで読んでいただければと思います。
先生がクラスでちょっと子どもたちに話をするときには、話し方を少し意識するだけで子どもたちの食いつきが変わってきます。
面接などで役立つ盛り上がる話し方というわけではなく、クラスで話すエピソードトークという軽い気持ちで見ていただくものですのでご了承ください。
でも少しは話をするための役に立つと思います。
1 話す順番
おもしろい話をするときには「話す順番」というのがあります。
例えば
「すっごいおもしろい話があるんだけど聞いて!」
と最初に言ったとします。
すると聞き手は頭の中で「おもしろい話を聞かせてくれる」と認識します。
それを認識すると、利き手はおもしろい話を期待するのです。
俗にいうハードルが上がるというやるです。
だからおもしろい話をしてくるものだと思って聞きます。
話終わって確かにおもしろい話かもしれませんが「シーン・・・」となるときもあります。
それは最初に「おもしろい話」と言ってしまったことにミスがあります。
先におもしろい話をしてくれると思うと、今まで経験したおもしろい話のどれかと比べる時間ができてしまいます。
だから先に言ってはいけないのです。
話に対して絶対の自信がない限り、先に「おもしろい話」はつけない方が盛り上がります。
また、それに伴い順序だてて話すというのは超重要です。
国語で「起承転結」と教わりましたが、その順序ってやっぱり大切なんです。
その起承転結が欠けてしまうと盛り上がりに欠けてしまうのです。
2 装飾品をたくさんつける
話がおもしろい人は「話したいこと」という1本の揺るぎない線がある中で、その線にたくさん枝分かれさせ、そしてその枝に装飾品を巧みにつけます。
どういうことかというと、おもしろい出来事のみを話すのではなく、そこにいくまでのことを事細かに覚えていて、それを上手に必要な部分だけ話の中に付け加えます。
きっといろいろなところに注意が向いていて、どれもこれも覚えているのです。
例えば
「富士山のトイレに行ったんだけどチップに300円くらいかかったんだよ」
という話ですが、
「富士山に登るとさ、ポテトチップスの袋みたいにお腹が膨れてすぐにトイレに行きたくなるんだよ。だけどチップで300円くらいかかるから我慢していたんだけど、さすがに7合目になったときに耐えられなくて、駆け込んだの。そしたらさ、300円も払ったのにおならしかでないの・・・。おならしか出ないならトイレに入らなかったのに」
という風に「富士山のトイレ」という話にかなり装飾がつきました。
ただ、あまりにもたくさんの装飾品をつけると、話したいことの軸がぶれることになるので、ほどほどが良いでしょう。
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3 話を盛る
話を盛るというのは若干言い方がよくありませんが、超重要な技術です。
お笑い芸人でも人気タレントでも人気俳優でも、おもしろい話をする人の共通点として話を盛ります。
その盛り具合が絶妙に上手なのがおもしろい話の秘訣です。
例えばどんな風に盛るかというと、とてつもなく盛ります。
例えば
「昨日、病院に行ったらめちゃくちゃ混んでて待たされたんだよね」
という話があったとして、それをおもしろく話す人は
「昨日、病院に行ったら待合室に3万人くらい患者がいて、12時間くらい待たされたんだよ」
と盛ります。
明らかに冗談だということがわかります。
ここまで盛ると「嘘つき」という限度を越えていて愛嬌があります。
盛ることで話は膨らむのです。
「なんでもない話にいろいろな装飾品を盛り付ける」というのが話を盛るという本当の意味です。
だから話を盛り上げたいと思ったら限界まで盛ってみましょう。
4 会話を作る
話を盛り上げるときには、会話があった方が良いのです。
淡々とあらすじだけでは盛り上がりに欠けるのです。
テレビドラマであらすじだけをナレーションが話している1時間を見たことがないように、俳優たちがセリフを言いながら演技をします。
そのセリフに抑揚があったり、感情があったりするからおもしろいのです。
だから自分の話す、盛り上げたい話にも抑揚をつけながら会話を入れましょう。
「桃太郎さん、桃太郎さん、お腰につけたきびだんごを一つくださいな」
「鬼退治を手伝ってくれるならあげましょう」
「やった、お手伝いします」
「ところで犬ってきびだんご食べるの?偶然ドッグフードも持ってるけどそっちじゃなくて大丈夫?」
「(ドッグフード食べたいなぁ・・・でも物語上はきびだんごってことになってるからなぁ・・・)」
「・・・きびだんごで!」
桃太郎のお話にこんな会話があるかもしれません。
最後の「きびだんごで」と言った犬の感情を抑揚を混ぜて話すとより盛り上がります。
そんな桃太郎が犬にきびだんごを渡すシーンですら話し方一つで盛り上がるのです。
話をするときには会話があった方がきっと盛り上がります。
5 まとめ
今回は先生が教室でフリートークをする際に、話を盛り上げるためのコツについて解説しました。
「教室でフリートークなんてすることあるの?」
と思うかもしれませんが、授業の45分間すべてに集中している子どもは稀です。
だから途中でフリートークを挟むことで集中がもちます。
「45分くらいもつでしょ」
と思う方もいるかもしれませんが、小学生は午前中に4コマの授業を受けるので45×4です。
その4コマをすべて集中しきるということはほぼありません。
だから途中のフリートークが必要なのです。
集中せずに授業をするくらいなら、少しだけ時間を潰しても話を挟んだ方が結果的には子どもたちには良い効果があります。
では具体的にはどのような話し方をして盛り上げるのでしょうか。
① 話す順番
おもしろい話をするときに「おもしろい話があるから聞いて!」と言うといきなりハードルが上がるのであえて言わない方が良いでしょう。
起承転結を意識しながら話すことが大切です。
国語で教えてくれる起承転結はやっぱり重要な能力だったのです。
② 装飾品をたくさんつける
話には絶対に話すべき柱があります。
その柱はぶれてはいけないのですが、その柱にちょこちょこと枝をつけることが大切です。
枝に葉っぱがついてその部分を盛り上げて、最後のオチの部分を際立ててくれます。
その装飾品をつけるためには、たくさんのことを覚えていなければいけません。
じゃないと嘘を話すことになるので、あったことを事細かに覚えていて必要なものを装飾品として柱に取り付けて盛り上げましょう。
③ 話を盛る
話を盛るというと嘘つきのようなイメージですが、そんな領域は越えます。
テレビに出ている話がおもしろい人たちに共通しているのは「話を盛っていて、それが絶妙だということ」です。
盛っているとわかっていてもつい聞き入ってしまうのが盛り上げるための話し方です。
④ 会話を作る
話を盛り上げるためにはあらすじだけの説明ではなく、会話を入れましょう。
会話が入ることによって、聞き手は感情をそこに移します。
そして入り込みやすくなるのです。
だから会話があった方が絶対に盛り上がります。
以上が教室で話す、フリートークの盛り上げ方についてです。
楽しみながら話をしてぜひ子どもたちの視線をくぎ付けにしてみてください。
盛り上がると言えばトラとライオンの強さについて質問されたときです。
「どちらが強いと思う?」
と聞かれたら
「黄色い方」
と答えると盛り上がります。
そうすると「どちらが強い?」という議論から「どちらが黄色い?」に変わるからです。
トラとライオンの強さについては、365日中350日は聞かれると言われているメジャーな質問なので、さまざまな答えを用意しておくと良いと思います。
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