「だるまさんがころんだ」
という遊びはご存知でしょうか。
子どものころはよくやっていた記憶があるのですが、今の子どもたちがやっている姿はさほど見かけません。
やっていないわけではないけれど、それ以外に魅力的な遊びや道具がたくさんあるのでやらないのでしょうか。
もしもだるまさんがころんだを本気でやったらどうでしょうか?
今回は「しんけんしょうぶ だるまさんがころんだ」という絵本から、今の子どもたちをあそびの中から運動へと導いていくヒントを得たいと思います。
1 絵本「しんけんしょうぶ だるまさんがころんだ」
「だるまさんがころんだ」を想像すると、比較的大人数でやる遊びな気がします。
子どもの頃にやったときも、たくさんの友だちとやった覚えがあります。
この絵本「しんけんしょうぶ だるまさんがころんだ」は1対1のタイマンです。
なんでもそうですが、1対1になった瞬間、本気度・真剣勝負感が増します。
ドッジボールの1対1・・・本気度・真剣勝負感スゴイです。
ラグビーの1対1・・・本気度・真剣勝負感スゴイです。
本来1対1のボクシングが10対10・・・ケンカ感スゴイです。
本来1対1のテニスが10対10・・・お遊び感スゴイです。
このように集団でやるものを1対1でやると本気度・真剣勝負感がスゴイのです。
さて、だるまさんがころんだは、鬼が
「だ~る~ま~さ~ん~が~こ~ろ~ん~だ!」
と唱えている間に、他の子がそろそろと近づいていき、唱え終わった鬼がふりむく瞬間にピタっと止まる遊びです。
もしも止まれなくて、動いているのを見つかった子は鬼のところに行って手をつなぐというルールです。(※各地によって多少のローカルルールあり)
先にも書いたように、この絵本の特徴的なところは、遊びを単純化し、あえて鬼と相手の2人だけにしているところです。
そのため2人の心理戦が際立っているのです。
「心理戦・・・?!」
そうなんです、だるまさんがころんだって心理戦がポイントなんです。
「この遊びってどこに楽しさがあるの?やってて何か身につくことなんてあるの?」
と思っていたかもしれません。
だるまさんがころんだは
・状況判断
・素早く動く
・逆に動かない
という自分の行動を決める、なんとも生きていく上で大変重要なことが学べます。
それがとてもよく描かれているのです。
絵本の中の2人を見ていると、子どもたちはスピードと緊張感をもって、まさに運動能力と心理の駆け引きで「真剣勝負」をしています。
価格:1,430円 |
太い輪郭線で子どもの姿を描き、擬音、汗マーク、吹き出しなどを多様しています。
文字の入れ方や言葉の伸ばし方で、体の動きやスピードを感じさせています。
2 子どもとあそび
子どもは遊びの中から運動に使える技能や勉強に使える知識を得ています。
以前の子どもたちは学校が終わると公園に集まって何かしらをして遊んでいました。
人数や年齢、性別の組合せによって遊びを変えながら、工夫しながら、考えて遊びました。
だから自然とコミュニケーション能力も身についたし、リーダー性も身についたし、運動技能も危険回避能力も身につきました。
しかし、今の子の遊びは比較的ゲーム中心です。
もちろん子どものうち、全員がゲームをしているとは言いません。
体を動かしている子だってたくさんいます。
でも体を動かさない子が増え、体を動かす機会が減り、経験数が減り・・・体力が落ちて当然です。
逆に体を動かしている子は、ものすごく動くのでその差は開く一方で、二極化してしまうのです。
今の子どもは将来の夢を聞くともっぱら多いのが「youtuber」です。
その「youtuber」という職業は私は良いと思います。
ちゃんとした職業として確立されたし、夢を与えることもできるし、知識も与えることもできます。
ただ、今の子どもは楽しい場面にしか目がいかないのです。
「youtuberは簡単になれて、誰でも数千人のくらいの登録数は得られて、お金も生きていけるくらい稼げる」
と思っています。
華やかで楽しそうな部分しか見えていないからそういう印象を持っているのです。
それはyoutuberに限らずあらゆる職業でも言えます。
でも、その仕事に歴史があればあるほど簡単にはなれないということを知っています。
大変だと知った時に「あれ?思っていたのと違う」という印象を持って挫折してしまう。
だからこそ、たくさんの子どもたちと幼少期から遊んでコミュニケーションをとりながら
「あれ?なんか違う」
という経験も積む必要があるのです。
今回「しんけんしょうぶ だるまさんがころんだ」をご紹介させていただきましたが、この本から、遊びから得られる本質的なものまで感じとってもらい、本当のあそびにつなげていってもらえれば幸いです。
3 まとめ
今回は「しんけんしょうぶ だるまさんがころんだ」をご紹介させていただきました。
太い輪郭線で子どもの姿を描き、擬音、汗マーク、吹き出しなどを多様しています。
文字の入れ方や言葉の伸ばし方で、体の動きやスピードを感じさせています。
だるまさんがころんだは大人数でやる遊びですが、この本では1対1でやっています。
そうすることで「真剣勝負」という感覚を得られることができます。
「そもそもだるまさんがころんだって何が身につくの?」
と思うかもしれませんが、意外や意外、けっこうな能力が身につきます。
・状況判断
・素早く動く
・逆に動かない
もちろん走って逃げるので、走力も身につきます。
とにかく相手の動きを考えたり読んだりすることで、心理戦、予測能力などが身につきます。
子どもは遊びの中から運動に使える技能や勉強に使える知識を得ています。
以前の子どもたちは学校が終わると公園に集まって何かしらをして遊んでいました。
人数や年齢、性別の組合せによって遊びを変えながら、工夫しながら、考えて遊びました。
だから自然とコミュニケーション能力も身についたし、リーダー性も身についたし、運動技能も危険回避能力も身につきました。
しかし、今の子の遊びは比較的ゲーム中心です。
もちろん子どものうち、全員がゲームをしているとは言いません。
体を動かしている子だってたくさんいます。
でも体を動かさない子が増え、体を動かす機会が減り、経験数が減り・・・体力が落ちて当然です。
逆に体を動かしている子は、ものすごく動くのでその差は開く一方で、二極化してしまうのです。
だからこそ、たくさんの子どもたちと幼少期から遊んでコミュニケーションをとりながら多くの経験も積む必要があるのです。
以上が「しんけんしょうぶ だるまさんがころんだ」の本についてと子どもとあそびについてです。
この本から、遊びから得られる本質的なものまで感じとってもらい、本当のあそびにつなげていってもらえれば幸いです。
だるまさんがころんだは子どももあまりしない遊びになってしまいましたが、大人はもっともっと激減します。
大人が会社の屋上でだるまさんがころんだを本気でしていたら、それは素晴らしい会社です。
「だるまさんがころんだ」をしなくなった分「なんでもないところでころんだ」をするようになります。
それは大人数というか1対1というか、たった1人でも行うことができます。
ただ・・・「なんでもないところでころんだ」をすると、怪我をする恐れがあるのと恥ずかしいという心理的ダメージも受けてしまいます。
なんでもないところで転ばないように、日頃からちょっとでも運動をすることをおすすめします。
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