【マット運動×指導案】技能を伸ばすための授業!

体育

低学年では遊びとしてマットをします。
中学年ではマット運動の基礎として技を覚えて行きます。
高学年では中学年までで学んだ技を連続技として繋げていきます。
今回は、高学年の連続技の指導案を公開したいと思います。
それに伴い、場の設定やワークシートなども一緒に公開させていただきます。
授業をするときの参考にしていただければと思います。


1 指導案のポイント

指導案全般的に言えるのですが「指導方針」は、個人的にとても重要だと思っています。
これがしっかり決まれば単元計画と同じくらいの安心材料になるからです。

「単元全体の指導方針」→「単元前半(つかむ)の指導方針」→「単元中盤(追及する)の指導方針」→「単元後半(まとめ)の指導方針」

という風に区切って書くと良いと思います。
例えば

【全体の指導方針】

・めあてを達成するために、ワークシートを使って自分の連続技の構成を確認できるようにする。
・めあて1を達成させるための場(基礎的技能を身に付ける場)と、めあて2を達成させるための場(連続技を試す場、自己課題を見つける場)を用意し、一つ一つの技や、技と技のつながりをいつも確認できるようにしておく。また、段階的な指導に当たることができるようにするために、ロイター板や跳び箱を使って児童の技能に合わせた指導を行っていく。
このように単元を通して行うことをここに書きましょう。

【つかむの指導方針】

・連続技をするために、一つ一つの技を正確にできるようにしていく。そのためにそれぞれの技の確認ができるようにいくつかの場を用意し、自分で必要な場を選び、考えながら練習できるようにする。
・連続技をするために、それぞれの技を練習しながら連続技の構成を考えていく。そのために、ワークシートを配布し、いつでも技の確認や変更ができるようにしておく。また、安全面の配慮として、ワークシートは床ではなくいつもステージの上に置いておくように指示を出す。
・「めあて1」として今できる技を中心に練習を行い、一つ一つの技の完成度を上げていく。完成度を上げることで、技を成功させることだけではなく「スムーズなつなぎ」という課題に意識が持っていかせる。

【追及するの指導方針】

・連続技をする場面では、ただ技をつなげるのではなく、よりスムーズに流れるような構成を考え練習できるように指示を行う。
・毎時間発表会を行って、連続技の出来を確認する。また、何がよくて、何が課題なのかを児童に発表させることで確認させる。

【まとめの指導方針】

・ペアによるシンクロマットを行い、相手に合わせた連続技の構成を考えるとともに、相手に合わせて技を行う気持ちを養わせる。自分勝手ではなく相手のために正確で丁寧な技を行わせる。そうすることで、技能の伸びが期待される。
・シンクロマットの連続技構成は新たに「シンクロマットワークシート」を配布し、構成を考えさせる。
・練習した成果を披露するために、クラス全員の前で発表会を行う。
「つかむ」「追及する」「まとめ」の場面では、どのように指導していくのかを細かく書くと良いでしょう。

指導案を書くことに慣れていないと
「こんなの載せるほどのことではないかな?みんなきっとわかってくれる」
と、思ってあえて書かないという方向に進んでしまうのですが、逆に書いた方が良いです。
理由はいくつかあります。

① 伝わっているだろうは伝わっていない
自分の頭の中にあるイメージが必ずしも伝わるとは限らないのです。
指導案を書くということは比較的代表授業や公開授業クラスの授業です。
だから練られていることが多いのです。
その練られた授業を頭の中で完結しても、見る側には伝わらないのです。
その「意図」をしっかりと指導案に書きましょう。
しつこいくらいがちょうどいいです。

② 観る人は粗さがしをする
授業を観る人は、その授業の良かったところを観ます。
ですが、中には粗さがしをされる場合もあります。
そんなとき、指導案に書かれていないことは格好の餌食です。
先にも書きましたが「意図」を問われます。
きっと粗さがしをされるとわかっているのならば、最初から書いた方が良いでしょう。

2 指導案

今回公開する指導案は6年生のマット運動連続技の略案です。

器械運動 指導案 マット運動

器械運動 ワークシート マット運動(連続技をしよう)

これらを使って連続技の授業をしてもらえればと思います。
ワークシートは、体育館でタブレットが使えるようでしたら、Jamboardを使って動かせるようにすると、子どもたちが計画を立てる際にとても有効です。

3 まとめ

今回は器械運動のマット運動「連続技」の指導案・場の設定・ワークシートを公開しました。
指導案は書けば書くほど慣れてきて上手になってきます。
面倒だからなるべく書きたくない気持ちはわかりますが、自分のスキルアップのために、年間1本くらいは書いてみてはどうでしょうか?
以上がマット運動の指導案の公開と、指導案の書き方についてでした。
指導案は料理レシピです。
上手に書ければ授業も思い通りです。
ですが、指導案がいまいちだと授業も納得いくものになりません。
料理でピロシキを作っていたのに、風呂敷になってしまうくらい違うものになってしまいます。
料理でショートケーキを作っていたのに消毒液になってしまうくらい違うものになってしまいます。
美味しい指導案から美味しい授業にしてみてください。


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