知らないことがいっぱいの競歩の「過酷さ」と「みどころ」伝えます!東京オリンピックでメダルを期待しよう!

スポーツ&運動

「競歩って歩くんでしょ?じゃあ、マラソンよりもきつくないね!」
いやいや、とんでもない話です。
マラソンがきつくないなんて絶対に言いませんが、競歩も相当きついんです。
今回は東京オリンピックでメダルが期待される競歩の過酷さとみどころについて解説したいと思います。
最後まで読んでいただくと、気がついたら歩いているかもしれません。

1 競歩の速さ

そもそも競歩という競技は何km歩くのでしょうか。
東京オリンピックでは20kmと50kmがあります。
50kmということはマラソンの42.195kmよりも長いのです。
でも歩くだけなんだからって思う方もいるかもしれません。
競歩の棄権率はおよそ40%です。
10人に4人は棄権します。
鍛え抜かれた選手が棄権してしまうほど過酷なのです。
50kmは持久戦なのでペースはゆっくりめで、集団でレースが進むため、給水が取れなかったり接触する危険を考えながら戦略的にレースを進める必要があります。
対して20kmはスピード勝負です。
注意すべきは先頭集団に食らいついたり、スパートをかけるときにフォームを崩しやすいことです。
「ちょっとくらいフォームをくずしてもいいじゃん」
と思うかもしれませんが、そのフォームの崩れは命取りです。
マラソンの場合は走っている途中に歩いても反則にはなりません。
ですが競歩の場合は歩いている途中に走ってしまったら反則となり失格です。
歩くというのは地面に片足が必ずついているという状態です。
走るというのは地面に両足ともついていない瞬間がある状態です。
片足でも必ず地面につけようとしながらスピードを上げるとあのような競歩の移動の仕方になるわけです。
さて、話は戻ってフォームがくずれた場合です。
先頭集団から抜け出たり、先頭集団に追いつくために単独になった場合、審判からは立った一人を見られることになります。
そうなると一瞬でも「走る」フォームになった姿を見逃してはくれないのです。
どんな状況でもフォームを保つ技術を身につけておかないといけないのです。
ちなみに、20km競歩の選手は1kmをおよそ4分ペースで歩いています。
箱根駅伝に出る選手は1kmをおよそ3分で走っています。
いかに競歩が速いかということがわかります。
一流選手は数百メートルほどしかもちませんが、スパートをかけるときには1kmを2分40秒くらいまでペースを上げることができます。

2 スタート前の準備

50km競歩ではおよそ3時間半を歩き続けます。
そのため夏の大会は過酷で、暑熱対策にレース前から力を注ぎます。
体の深部体温を下げるために、アイスバスに浸かっている選手もいます。
ウォーミングアップで体を温める選手が多いスポーツ界では珍しいことです。
アイスバスが冷たすぎるという選手にはアイスベストやアイスジャケットを着て体温を下げています。
スタートの30分前まで選手は体を冷やし続けます。
この準備がレース展開に大きく響くことになります。

3 厚底シューズの存在

今では当たり前のようになったランニング用の厚底シューズです。
多くの選手が練習やレースで履いています。
ですが、マラソン界で大ブームな厚底シューズも競歩界では不人気なのです。
なぜでしょうか?
いずれかの足を必ず地面につけておかなければいけないというルールを先に説明しました。
それに加え膝を伸ばして歩かないといけないというルールもあるのです。
厚底シューズにはカーボンが入っていて反発性に大変優れています。
足をつくと自然に前に進んでいってしまう感覚です。
そのため、競歩では両足が地面から離れるリスク、膝を曲げてしまうリスクがあり、失格の危険性が高まってしまうのです。
競歩においては厚底シューズは歩きにくいのです。

4 給水

競歩は周回コースで行われます。
20kmなら1周1kmで給水ポイントは1カ所です。
50kmなら1周2kmで給水ポイントは2カ所です。
飲み物だけでなく、厚さ対策のために首に巻くクーリングタオルや保冷剤も給水所で渡されます。
気温に対してどれくらいの量でスペシャルドリンクを飲めばいいのか、1回でどれくらい飲むのかなど、給水スタッフも頭を悩ませる忙しさなのです。
何年もかけて蓄積した個人データと外気温などを照らし合わせて準備します。
なんとなくそこにある飲み物を飲むのでは、体力的にも危険にさらされてしまいます。
上手な給水こそ、よいレース展開への道しるべとなっています。

5 まとめ

「競歩は歩くだけだし楽でいいよね」
なんていう人はもはやいないと思いますが、競歩というのは超過酷なスポーツなのです。
今回はこれから東京オリンピックで行われる競歩の過酷さとみどころについて解説しました。

1 競歩の速さ
競技は東京オリンピックでは20kmと50kmがあります。
50kmということはマラソンの42.195kmよりも長いのです。
でも歩くだけなんだからって思う方もいるかもしれません。
競歩の棄権率はおよそ40%です。
10人に4人は棄権します。
鍛え抜かれた選手が棄権してしまうほど過酷なのです。
50kmは持久戦なのでペースはゆっくりめで、集団でレースが進むため、給水が取れなかったり接触する危険を考えながら戦略的にレースを進める必要があります。
対して20kmはスピード勝負です。
注意すべきは先頭集団に食らいついたり、スパートをかけるときにフォームを崩しやすいことです。
「ちょっとくらいフォームをくずしてもいいじゃん」
と思うかもしれませんが、そのフォームの崩れは命取りです。
競歩の場合は歩いている間に走ってしまったら反則となり失格です。
先頭集団から抜け出たり、先頭集団に追いつくために単独になった場合、審判からは立った一人を見られることになります。
そうなると一瞬でも「走る」フォームになった姿を見逃してはくれないのです。
どんな状況でもフォームを保つ技術を身につけておかないといけないのです。
ちなみに、20km競歩の選手は1kmをおよそ4分ペースで歩いています。
一流選手は数百メートルほどしかもちませんが、スパートをかけるときには1kmを2分40秒くらいまでペースを上げることができます。

2 スタート前の準備
50km競歩ではおよそ3時間半を歩き続けます。
そのため夏の大会は過酷で、暑熱対策にレース前から力を注ぎます。
体の深部体温を下げるために、アイスバスに浸かっている選手もいます。
スタートの30分前まで選手は体を冷やし続けます。
この準備がレース展開に大きく響くことになります。

3 厚底シューズの存在
今ではマラソンで当たり前のようになったランニング用の厚底シューズです。
多くの選手が練習やレースで履いています。
ですが、マラソン界で大ブームな厚底シューズも競歩界では不人気なのです。
いずれかの足を必ず地面につけておかなければいけないというルールを先に説明しました。
それに加え膝を伸ばして歩かないといけないというルールもあるのです。
厚底シューズにはカーボンが入っていて反発性に大変優れています。
そのため、競歩では両足が地面から離れるリスク、膝を曲げてしまうリスクがあり、失格の危険性が高まってしまうのです。
競歩においては厚底シューズは歩きにくいのです。

4 給水
競歩は周回コースで行われます。
20kmなら1周1kmで給水ポイントは1カ所です。
50kmなら1周2kmで給水ポイントは2カ所です。
飲み物だけでなく、厚さ対策のために首に巻くクーリングタオルや保冷剤も給水所で渡されます。
気温に対してどれくらいの量でスペシャルドリンクを飲めばいいのか、1回でどれくらい飲むのかなど、給水スタッフも頭を悩ませる忙しさなのです。
何年もかけて蓄積した個人データと外気温などを照らし合わせて準備します。
上手な給水こそ、よいレース展開への道しるべとなっています。

以上が競歩の過酷さと、みどころについてです。
足がちゃんと地面に片足ついているか、シューズはぺったり平らシューズか、給水ではどのようにもらっているのか、どれくらい飲んでいるのかなどを見ながらレースをすると面白いと思います。
ただ、無尽蔵の体力をもちながら一度も完歩したことのない選手がいます。
キョンシーです。
キョンシーは疲れることを知らないので体力的には何も問題はないし、ペースも速いので常にトップ集団に居続けることができる力をもっています。
ですがなにせ両足でぴょんぴょん跳ねるので、残り49km999mを残し、スタートから1mで失格となってしまいます。
何度か違うスポーツを勧めたこともあったのですが、かたくなに頑張りたいという意思が見られたのでそのまま応援しています。
もしも東京オリンピックでも出場しているようでしたら、ぜひ応援してあげてください。
「がんばれ!目指せ2m!」

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