跳び箱攻略シリーズです。
ブログ:跳び箱運動!抱え込み跳び攻略法!段階的指導と場の設定!
今回は台上前転。
跳び箱の上で前転をするシンプルな技ですが、これもまた恐怖心と戦わなければいけません。
この技ができるようになると「首はね跳び」「頭はね跳び」「前方倒立回転」という発展の大技に進むことになります。
台上前転をクリアして大技へのステップアップを狙いましょう!
1 台上前転という技
先にも書いたように、跳び箱の上で前転をするという技です。
跳び箱の上で前転をするし、大技への発展技があるので、難しいと認識されがちですが、子どもたちにしてみるとそれほど怖くないようです。
でも恐怖心がないわけではないので、そこを取り除きながら練習したいと思います。
何度も伝えている跳び箱の段階的指導は
「助走」「踏切」「着手」「着地」
の4つです。
ブログ:跳び箱のコツを徹底解説!跳ぶって意外と簡単!
これをしっかり理解できていると跳び箱の習得も早まります。
ちなみに、台上前転の恐怖心はどこにあるのかというと
② 跳び箱の上で止まってしまったらどうしよう(横から落ちる)
③ 着地のところが怖い(跳び箱の端に背中が当たるかも)
このようなところが台上前転の恐怖心です。
恐怖心を取り除きながら、段階的指導を考えていきたいと思います。
2 助走
助走は跳び箱シリーズでは恒例です。
あまり長い距離を助走しない。
1歩か3歩で十分です。
8段くらいの跳び箱であっても、踏切が上手だと1歩助走で十分です。
助走を長く取らせる練習よりも、次の踏切から着手の練習をしっかり行った方が跳び箱は上手になります。
3 踏切
跳び箱の踏切もいつも同じで「力強く両足で」を意識させましょう。
ロイター板には両足で1回しか乗りません。
ここで「ダン!」と力強く乗れることが台上前転クリアの鍵となります。
強く蹴ったら膝を伸ばしたまま手をつきましょう。
このときにつま先が大きな弧を描くように回りましょう。
4 着手
ほかの技と大きく違うところがこの着手です。
開脚跳びや抱え込み跳びは「跳び箱の奥」に手を着手することを鉄則としてきました。
手前につけばつくほど技能としては難しくなります。
ですが、台上前転は手前につきます。
なぜかというと回転するスペースを確保するためです。
跳び箱の奥に手をついてしまうと背中をつくころには着地用マットの上となってしまいます。
回転するスペースをしっかり確保するためにも手前に着手しましょう。
回転し始めたら、背中を丸めてあごを引きます。
このときに膝を曲げ始めます。
ブログ:だれでもできる前転!マット運動基礎基本!
5 着地
台上前転の怖さはこの着地に多くあります。
つま先から静かに着地できるように膝を曲げておりましょう。
体の回転に対して上体(特に頭)が遅れてこないようにしましょう。
遅れることで着地が乱れます。
あごを引いて回ることを意識させると良いでしょう。
6 台上前転の場
① 低い跳び箱
回転に恐怖があるので低い跳び箱を準備してあげることが大切です。
1段とか2段で自信を持たせてあげましょう。
② 4段+3段+着地マット
高い段から低い段に向かって回転することで回転力をもらうことができます。
回転力をもらえれば着地をするだけなので跳び箱を並べて回転練習の場を作りましょう。
③ 4段+重ねたマットorエバーマット
着地に怖さがある子のための場です。
着地をなるべく跳び箱に近い高さにしてあげます。
早めに着地が来ることで恐怖心が減ります。
跳び箱の横にマットを敷くという方法もあります。
横から落ちても大丈夫なのだという安心感をあげましょう。
ですが、横から落ちる子どもはあまりいません。
その前に落ちたくないので自分で対処します。
でも怖いものは怖いのでそのような子のために準備してあげましょう。
エバーマットを敷いて着地を柔らかくするだけでも違います。
子どもはなぜかエバーマットを敷いただけで大丈夫と思います。
そしてその安心感から技を成功させてしまいます。
子どもにとってエバーマットは魔法のアイテムの一つなのかもしれません。
7 まとめ
台上前転は跳び箱の上で前転をする技です。
「首はね跳び」「頭はね跳び」「前方倒立回転」という大技への発展があるので確実に身に付けさせてあげましょう。
子どもにとっての恐怖ポイントは
② 跳び箱の上で止まってしまったらどうしよう(横から落ちる)
③ 着地のところが怖い(跳び箱の端に背中が当たるかも)
です。
跳び箱の段階的指導はいつもの通り
「助走」「踏切」「着手」「着地」
の4つの場面となります。
特に着手がほかの技とは違って、跳び箱の手前に手を着くので気をつけましょう。
手前に着かないと空中で回転してしまい、着地を背中ですることになってしまいます。
台上前転の場としては
② 4段+3段+着地マット
③ 4段+重ねたマットorエバーマット
たくさんの場を準備することによって、子どもたちは自分の不足技能を自分で考えて場を選ぶようになります。
このような練習ができる子には「思考力・判断力」にAをつけてあげるといいと思います。
すごく難しい技ではないけれど、跳び箱の上で回るのは怖いですね。
この恐怖を克服すると台上前転はできます!
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