新型コロナウィルスの世の中になって、学校現場では今までとは状況がずいぶん変わりました。
「新型コロナウィルスの学級閉鎖でいよいよリモートで授業をしなければいけなくなりそう・・・」
「不安だ・・・どうしたらいいんだ・・・」
慣れていないことは誰でも不安だし心配です。
今回はリモート授業初級編ということではじめてリモートで授業する先生のための提案をしたいと思います。
1 コロナ休校のときとこれからの違い
新型コロナウィルスによる休校があったのは今からおよそ2年前です。
あの頃は専門家はもちろん、世界中の人々が「新型コロナウィルス」というものがイマイチわかっていませんでした。
イマイチどころか全然わかっていなかったのかもしれません。
ですが、教育現場・・・学校では、とにかく消毒をしました。
密にならないように教室の在り方を変えて、子どもたちをバラバラに座られました。
今までの小学校だと「交流をして話し合いをして意見を出し合って」ということを重視してきたので、少なくとも隣同士はくっつけているという場合が多かったのです。
ですが、それがなくなりました。
体育でもマットやとび箱などの一斉に使用する媒介物がある授業は、一度停止してやらなくなりました。
分散登校もありました。
給食も黙食が当たり前になりました。
話しながら食べる楽しいはずの給食は、しゃべってはいけないものに変わりました。
「虫歯にならないために歯磨きはきちんとしましょう」から「コロナ感染の心配があるから集団での歯磨きはやめましょう」に変わりました。
これにより、昼食後の歯磨きをしない学校も増えました。
「牛乳パックはバケツでよく洗ってリサイクルして、新しいものに生まれ変わるんだよ!」
という教育から
「バケツで洗ったときに飛沫がつくと困るから、牛乳パックは捨てましょう」
に変わりました。
こうやって、昭和、平成で古き良き時代で残されていた教育現場は変わっていきました。
なぜ?
それは子どもたちを新型コロナウィルスから守るためでした。
ときは過ぎて第6波がやってきました。
今までとは違ったところは、子どもたちにバンバン感染するということでした。
今まで以上に強化された消毒をはじめとする感染防止策は、見事に打ち砕かれています。
オミクロン株というのはそれほどまでに感染力が強いのです。
今まで堪えていた学校というダムにもひび割れができ、決壊寸前です。
たくさんの学級閉鎖を生み、そして学級数よりも担任数の方が少ないところも出てしまっています。
医療機関はもちろんひっ迫しています。
それ以外の職種も休まなければいけなかったり、お客さんが来なかったりで大変なことになっています。
ですが、教育現場もかなりひっ迫していて、いつ崩壊するのかもわからないというのが現状だということです。
新型コロナウィルスは脅威です。
「重症化しないから」
という情報はありますが、学級閉鎖はそんなのは関係ありません。
感染者がいれば閉鎖する。
そういうところまで来ています。
第何波まであるのかわかりませんが、先生方はリモート中心の授業を考えなければいけないときがやってきました。
2 リモート授業初級編
「リモートで授業をする」
と聞くととてもハードルが上がります。
テレビで見るリモートの授業は、それはそれは鮮やかに授業をしているからです。
先生方は慣れていて、子どもたちも慣れています。
でもご安心ください。
テレビで観るようなリモート授業をしている先生方は、初めての授業ではありません。
マスコミが抜き打ちで出かけて行って「今日初めて授業をするんです」という先生と子どもを取材しているのではありません。
先進校として研修を受けている先生や子どもたちがマスコミに取り上げられているのです。
だから今はできなくも大丈夫だけど、目指すべきところはあそこまで、そしてあれ以上です。
「リモートで授業なんて難しいだろうなぁ」
って思うかもしれませんが、まずはやってみましょう。
今日は初級編です。
「画面を共有して」とかそういうのは使わずに、meetやzoomが繋がっていればとりあえずできるというものです。
1時間目 漢字勉強
まず、困った時は新出漢字です。
教室で授業をしているときには黒板に字を書いて
「1、2、3、4・・・」
と書き順を確認していますよね?
それをリモートでやればいいだけです。
黒板が映るところにタブレットを置いて、ゆっくり書いていきます。
教室でやるときよりもチョークを太めにして書くと見やすくなります。
子どもたちは画面の向こう側にいますので、ちょっと大げさだろうというくらいに書いて大丈夫です。
タブレットの前での授業は子どもたちは集中力がもちません。
だから教室だったら漢字に45分もかけないという場合でも、ゆっくりやれば30分以上かかってしまいます。
これだけで1時間目が終わってしまいます。
リモートの授業は教室の生の授業には敵いません。
だからある意味割り切る必要もあります。
2時間目 算数
算数は比較的リモートで授業をしやすくなっています。
なぜかというと教え込みやすいからです。
教室で
「こうにやるんだよ」
という授業は今はあまりせずに、子どもたちに解き方から考え方を導き出させます。
リモートでももちろんできます。
でも教え込んでしまって、問題をたくさん解くことに時間を使い、問題を解く中で理解させる方が良いでしょう。
また
「教科書に問題があるから明日の算数の授業の時間までにp100の1~5までをノートにやっておいて」
といった感じで課題を出しておいてもよいでしょう。
沈黙ができてしまうと子どもたちも不安になってしまうので、なるべく教えてしまって、一度タブレットは閉じてしまって、課題を解いて、○時○分にまた集合という方が良いでしょう。
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3時間目 社会、理科、生活科
これらの教科も教え込んでしまうと良いでしょう。
生活科では、たとえば
「野菜の写真を撮って観察してみましょう」
でもいいし
「野菜の写真を撮って編集機能を使って野菜の形をなぞってみましょう」
という方法もあります。
そのためには教室で編集機能の使い方を指導しておく必要はありますが、これからは教室であってもタブレットを使ってそのような学習も出てくるでしょう。
社会も歴史などでは、教え込んでしまう方法もあります。
歴史のまとめとして新聞を作らせてしまい、共有フォルダに提出という方法もできます。
4時間目 体育
学級閉鎖ということは外にでることはできません。
でも家の中でできるエクササイズ的なことはできます。
また簡単な器械運動もできます。
もちろんできない子には強要はせず、できる子にやってらいます。
ですが誰でも必ずできるような内容は組み込んでおく必要はあります。
たとえば「その場エアーなわとび」などは簡単にできます。
なわとびの授業があるのだから、エアーでやってもいいと思いますし、実はかなりの運動量があります。
エアーなわとびで二重跳びができるようになれば、もしかしたら実際の二重跳びにも繋がるかもしれません。
ヨガや体幹トレーニングの形を覚えておいて一緒に画面の前でやってみるというのも方法です。
壁倒立ができればそれも良いでしょう。
5時間目 学級活動
15分でも良いと思いますが、レクレーションをやってみると良いと思います。
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また「朝の会」「帰りの会」は、やりましょう。
子どもたちの様子を知るのは大切です。
3 まとめ
今回は新型コロナウィルスの到来で学級閉鎖が相次いで起きているのでそのときのためのリモート授業について考えてみました。
きっとはじめてリモート授業をする先生もいると思いますので、まずは簡単にやってみるという方法が良いでしょう。
わからないけれど難しいことにチャレンジするのではなく、わかる範囲でやってみて子どもたちと成長した方が楽しいと思います。
初級としては次の4時間が良いと思います。
1時間目 漢字練習
2時間目 算数授業教え込み
3時間目 社会or理科or生活科の教え込み
4時間目 体育(エアーなわとびのようにその場でできること)
5時間目 学級レク
このようにやってみたら案外できるので、やってみましょう。
やったことがないことはみんな不安です。
それは子どもたちも同じことなのです。
「子どもたちって新しいことを始めるときってこんな気持ちかぁ」
と、子どもの気持ちがわかるって素敵です。
以上が初めてのリモート授業についてでした。
めだかの学校も第6波を受けて、いよいよリモート授業がはじまったそうです。
1時間目 リモートおゆうぎ
2時間目 リモート元気に遊ぶ
3時間目 リモートつーいつい
めだか界も頑張っているのだから、人間界も頑張らないといけないですね。
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