低学年の授業で鬼あそびというのがあります。
「鬼あそびってしたはいいけど評価って必要?」
「休み時間にやってる鬼あそびに評価なんてしないんだから体育もいいよね?」
なんてことになっていませんか?
今回は評価をするための鬼あそびについて考えていきたいと思います。
1 チーム対抗戦の鬼あそび
ビブスなどの色分けやナンバー分けができるものを準備しましょう。
人数はクラス全員でできますが、クラスをチームに分けます。
Aチーム、Bチームとします。
それぞれのチームの中で3つに分けましょう。
じゃんけんの「グー」「チョキ」「パー」というグループがわかりやすいでしょう。
じゃんけんの勝ち負けは誰でもわかりますね。
Aチームのグーの子は、Bチームのチョキの子を捕まえます。
Aチームのチョキの子は、Bチームのパーの子を捕まえます。
Aチームのパーの子は、Bチームのグーの子を捕まえます。
そのため追いかけながら逃げないといけません。
役割の人数を変えると難しくなり、面白くなります。
グー :3人
チョキ:5人
パー :2人
という感じだと面白いかもしれません。
ビブスで「1」は「2」を捕まえる、「2」は「3」を捕まえる、「3」は「1」を捕まえるという方法でも良いでしょう。
また、「4」をつくって4つのグループで戦うのもさらに混戦になります。
しかし低学年でそこまでやってしまうと混乱する可能性があるので3グループで試してみてからがよいでしょう。
捕まってしまった子の扱いですが、さまざまです。
・捕まった子はエリアの外にいる
・捕まった子は牢屋に入って、同じ「グー」の人に助けてもらう
・捕まった子は牢屋に入って、仲間に助けてもらう
いろいろな方法がありますので、その都度変えてみてもおもしろいかもしれません。
2 評価方法
このチーム戦鬼あそびの場合どのように評価をしたらよいのでしょうか。
鬼あそびの場合は戦略が大切です。
例えばどんな鬼あそびであっても、上手に逃げているというのは評価の対象となります。
鬼と自分の間にジャングルジムがあって、簡単には捕まえられないように逃げているというのは上手に逃げています。
隠れているだけという子はちょっと評価的にはどうかなと思います。
チーム戦になったときには、戦略的に追いこむというのも方法です。
よく「挟み撃ちは卑怯だぞ!」という子がいますが、これは鬼あそびにおけるれっきとした戦略です。
たとえばグーの人数が3人いたとして、3人でチョキを一人ずつ捕まえていくというのはよい方法だと思います。
その中で
「グーの3人で力を合わせてチョキを捕まえていこう」
と言ったリーダー的な子がきっといるはずです。
その子を見逃さずにいると思考をとることができます。
また、同じAチームの中でも
「グループごとに力を合わせていこう」
「捕まった子を逃がさない見張り役をつけよう」
と言う子がきっといます。
そのような発言力のある子の思考はとってあげた方がよいでしょう。
注意点は、子どもの中では「挟み撃ち」は反則と思っている子が多数いますので、それはちゃんとした作戦だということを教えてあげましょう。
3 まとめ
今回は鬼あそびを評価するためのチーム対抗鬼あそびについて考えてみました。
鬼あそびというと休み時間にやるものと差があまりなく、評価をするにはちょっと難しいと思ってしまう先生もいると思います。
そういうときにはチーム戦にすると戦略を考えたりリーダーシップをとったりする子の思考がとりやすくなります。
【チーム鬼あそび】
① 2チームに分かれ、じゃんけんのように3つの役割を決める
② それぞれのチームでリーダーを1人決める
③ スタートの合図で鬼あそびを始める
以上が子どもたちが考えながらやる鬼あそびについてでした。
鬼はいつだって退治される役回りです。
鬼が人を追いかけて捕まえるというルールが鬼あそびだからです。
たまには人が鬼を追いかけて捕まえる
人あそびもいいかもしれません。
「先生、鬼あそびと人あそびは図式は変わらないけどなにか違いがありますか?」
という質問が殺到する可能性がありますが、たまには鬼を救ってあげましょう。
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