体育の授業では何の疑問ももたずに「自分が子どものときからそうだったから」という理由でやっていることってありませんか?
でもよくよく考えてみると確かに不思議だなってことはあります。
今回は雑学シリーズとして体育で当たり前にやっているけど本当にそれでいいの?ということを解決していきたいと思います。
最後まで読んでいただくと明日からのちょっとした雑学に使えるかもしれません。
1 陸上競技のトラックはなぜ左回り?
小学校の校庭でも、陸上記録会などのトラックもほとんどの場合左回りで走っていませんか?
そんなの考えたこともないし、当たり前と思っているかもしれませんが、共通してみんな左回りです。
これには理由があるのでしょうか?
そもそも日本人のほとんどが右利きの人が多いのに、トラックは左回りっておかしくないですか?
左回り(反時計回り)のほうがスムーズに走れて、好タイムが出るから
左回りが有利な理由にはいくつかの説があります。
おもな説は次の2つです。
① 左右の足の機能に合う
左足には体を支える役割、右足には体を前に進める役割があります。
トラックのコーナーを回る時、左回りだと左足で体を支え、右足で加速して走れるので合理的なのです。
② 人間の習性に合う
人間は心臓が左側にあるので、それをかばうために左側を歩く習性があります。
左側をかくすために体が左を向くので、自然に左回りになるのです。
オリンピックでは1908年の第4回ロンドンオリンピックから左回りが採用されました。
陸上だけでなく、スピードスケートや野球のダイヤモンドも左回りです。
競馬場は両方あります。
人ではなく馬だからでしょうか。
2 リレーのバトンはどちらの手で受け渡してもいいの?
体育の授業ではどういうわけか
「右手でもらって左手に持ちかえて、相手の右手に渡す」
と教わることが多いのですが、ルールとして決まっているのでしょうか?
リレーのバトンはどちらの手で渡しても、どちらの手で受け取ってもいいのです。
体育の時間に「右手でもらって、左手に持ちかえて、相手の右手に渡す」と教わるのは、右利きの人が多いので、渡したバトンを落とさないように利き手の右手に渡すからです。
それにもうひとつ、右手どうしで受け渡しをすると、渡す走者がわたされる走者の真後ろに入るようんいなり、スピードが落ちるからです。
陸上競技になってくるとバトンを持ちかえません。
体育の授業でも持ちかえさせない先生もたくさんいます。
第1走者と第3走者は右手で持ち、第2走者とアンカーの左手にわたし、第2走者は左手で持って走り、第3走者の右手に渡します。
これはなるべくコースの内側を走りたいためと、コーナーを走るときは右手にバトンをもった方が走りやすいからです。
このように、受け渡しはどちらの手で行ってもいいのですが、バトンパスはリレーゾーン内で行われなければ違反になります。
3 ハードル競技でハードルを倒しても失格にならないの?
ハードル競技はハードルを跳び越えながらいかに速くゴールできるかを競う競技ですが、ハードルを倒してゴールしても失格にはならないのでしょうか。
学校体育の陸上にもあるハードルですが、倒しても良いのでしょうか。
答えは「審判が違反と判断したとき以外は、全部倒しても失格にはならない」ということです。
ハードル競技はコースに一定の感覚でハードルを置き、選手はこれらを跳び越えながらゴールを目指します。
ハードル競技規則には
「故意にハードルを倒したと審判長が判断した場合は失格になる」
「跳躍の流れの中でハードルが倒れた場合は失格にならない」
とされています。
しかし、ハードルに当たりながら進んだ場合、ぶつかった反動でスピードが低下しますから、ハードルを倒さないようにして走る方が断然有利です。
ハードルを跳ばなかったり、自分以外のレーンのハードルを跳んだりした場合は失格となります。
体育でもハードルが行われますが、苦手は子はハードルを倒すことすらできません。
それはピョンとジャンプをしてしまうからです。
ハードルを倒してしまうということはハードルぎりぎりのところを跳んでいる証拠なので、上手になればなるほど倒すリスクは高まります。
学校体育でも「倒しても仕方ないけれど、タイムは下がる」ということは教えなければいいけません。
4 まとめ
今回は雑学シリーズとしてちょっとした予備知識として扱っていただければと思います。
① 陸上競技のトラックはなぜ左回り?
・左右の足の機能に合う
・人間の習性に合う
② リレーのバトンはどちらの手で受け渡してもいいの?
・リレーのバトンはどちらの手で渡しても、どちらの手で受け取ってもいい
③ ハードル競技でハードルを倒しても失格にならないの?
・審判が違反と判断したとき以外は全部倒しても失格にはならない
以上が今回の体育まめ知識です。
何かの時に知っていると話のネタになるかもしれません。
ただ、ハードルは小学校のうちはよく倒してしまうのですが、大人になると跳ぶことすら激減するので倒すことはもっと激減します。
でも買い物に行く途中に歩いていると羊の群れに遭遇することはよくあることです。
そんなときにハードルの技術を身につけておくと見事に跳ぶことができるし、万が一羊を片っ端から倒したとしても失格にはならないので安心して跳び越えることができます。
だから小学生のうちから跳び越える技術と倒しても大丈夫なんだという知識を身につけておくことは大切なことなのです。
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