運動会や体育の授業でかけっこや短距離走が速くなったらいいなぁという子どもたちを見かけたことはありませんか?
今回は速く走る、裏ワザを解説します。
1 速く走るための結論
速く走るためには
① 足をすばやく動かす(ピッチ)
② 走るときの歩幅を長くする(ストライド)
この2つしかありません。
しかし、足を動かす速さは練習してもほとんど変化はありません。
実はこのことに速く走るためのコツが隠されています。
2 コツ1「地面を力強く蹴る」
オリンピックに出るような陸上選手、もしくは速く走る子を見ていて気付くことがあると思います。
それは、足のつま先で走っているということ。
足の裏全体を地面につけてバタバタ走っている陸上選手をみたことはないでしょう。
足の裏全体を使おうとすると、うまく力が伝わってきません。
そのため、走るときは足のつま先を使うのです。
つま先で地面を蹴って太ももを大きく前に動かして、足を前に振りだしましょう。
つま先で地面をかくようにとらえます。
100均でビーチサンダルを買ってきて、かかとを切ってしまい、つま先しか地面のつかないようにして練習してみると、かかとを付けない走り方が身に付きます。
3 コツ2「歩幅を長く」
歩幅は長い方がいいです。
かといって三段跳びのような歩幅ではありません。
歩幅を広げる走り方は、「頭を前に!」です。
胸よりも頭が前にあるということは前傾姿勢になっているという証拠です。
前傾姿勢になれば自然と足が前に出てしまうのです。
つま先で走りながら前傾姿勢で走るとスピードも上がってきます。
そして意識して歩幅を広げましょう。
今はスマホやタブレットの時代なので、横から撮影してあげて見せてあげると良いでしょう。
ブログ:GIGAスクール時代を乗り越える方法!今するべきこと
4 コツ3「3つの走り方」
かけっこや短距離走では3つの場面があります。
①スタート
②中間疾走
③ゴール
です。これらの走り方をそれぞれ意識して変えることで速く走ることができます。
まずはスタートです。
スタート
スタートはタイミングよくとび出さなければいけません。
このタイミングを合わせる練習も積んでおきましょう。
予測ではなく、反応です。
スタートの合図をする人にもよりますが、スタートの合図をする人が
「よ~い!」
と言ったら、頭の中で
「1,2」
と数えて
「3!」
で、とび出すイメージをもたせましょう。
とび出したときにいきなり身体を起こしてはいけません。
最初の10mくらいは前傾姿勢で地面からしっかり力をもらいましょう。
スピードが0だったものから80~90くらいまでをここの場面で上げなければいけないのでとても重要です。
身体を起こすことで加速力が極端に落ちてしまいますので、前傾姿勢、顔も上げないで大きく手を振ってとにかく加速しましょう。
中間疾走
スタートでもらった爆発的な力を100まで上げてそれを保ち続ける力が必要です。
スタートから10mでトップスピードになったのだとしたら、のこり90mはそのトップスピードを保たなければいけません。
子どもはついつい横や後の子が気になってよそ見をしてしまいがちですが、決してよそ見をせずに前だけを見せましょう。
ここの声掛けが重要です。
せっかくトップスピードになったのに緩んでしまいます。
加速を保つコツはとにかく手足を思い切り振ることです。
しかも、手は前に振るのではなく、後ろに振る意識をもたせましょう。
トップスピードを保つのは大変です。
それはよ~くわかっています。
だからこそ、辛いときこそ手足を振って力をもらいましょう。長距離も一緒です!
ゴール
ゴールで重要なのはスピードを緩めないことです。
50m走だったら60mを走るつもりで、100m走だったら110mを走るつもりで走りましょう。
また、大人なら当たり前に知っている「ゴールは胸で計測される」ということを子どもは知りません。
かけ算を小学2年生で習うように、身体のどこがゴールを通過すると計測されるのか、ということも教えないと知らないのです。
そして意外と教諭は、子どもがそれを知らないことを知りません。
だから高学年になっても知らない子は知りません。
しっかり教えてあげましょう。
ゴールが見えても、スピードを緩めずに胸を出す。
これが大事!
5 まとめ
速く走るためには
① 足をすばやく動かす(ピッチ)
② 走るときの歩はばを長くする(ストライド)
この2つしかありません。
でもなかなかうまくいかないので、コツとしては
・歩はばを長くするためには、頭を胸よりも前にする意識で前傾姿勢。
走り方には3つの場面がある。
スタート、中間疾走、ゴール
・中間疾走は、トップスピードを保ち続ける地味にきつい場面。
この地味にきつい場面を乗り切るために手足をしっかり振って乗り切る。
・ゴールは、スピードを緩めないためにゴールラインが見えてもそこからさらに10m走る気持ち。
ゴールラインを越えるときには胸から。
これらを意識して、子どもたちのかけっこや短距離走の苦手をなくしてあげましょう!
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